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カンタン&癒される “おウチでサングリア”!飲み残しワインのおいしいアレンジ術

2021.1.7

家飲みの機会が増えるなか、「このワイン、あまり好みじゃなかったなぁ…」とか「一度に飲みきれなくて冷蔵庫に入れっぱなしだなぁ…」なんて経験はありませんか?

1本を飲みきれず、劣化させてしまいがちな飲み残しワインは、“おウチでサングリア”で解決!手軽に作れて、おいしく楽しめるサングリアにアレンジして、癒しの時間を過ごしてみましょう。

スペイン生まれの【サングリア】。その由来は?

サングリアは、数種類のフルーツやスパイスなどを加えて簡単に作ることができるワインカクテルのような飲み物です。

生まれは、情熱の国スペイン。真夏は40℃以上になるエリアも多い国ですから、爽やかなフルーツ風味のワインをゴクリとやるのは最高!本場では、バルだけでなく、家庭でもサングリアがよく作られています。

「サングリア」という言葉は、スペイン語のsangre(サングレ=血)が語源。赤ワインの色がその名の由来と言われる通り、赤ワインベースで作るのが基本です。

ほかにも、白やロゼ、スパークリングをベースとしたものもあり、特に白ワインをベースとしたサングリアは「サングリア・ブランカ(blanca=「白」の意味)」と呼ばれています。

季節のフルーツなどを混ぜて作るものなので、使うワインは飲みきれなくて余ってしまったワインや安価なワインでOK。まずは、本場スペインで教わった基本のレシピを特別に伝授しましょう。

本場のレシピで、まずは基本を楽しもう!

サングリアはいろいろな作り方がありますが、基本的には必要な材料を混ぜて冷やすだけ。ここでは「半分飲み残してしまったワインがあるんだけど…」という場合を想定しつつ、本場スペインのバルや家庭で教わった伝統的&基本の作り方をご紹介します。

材料

赤ワイン 1/2本
レモン 1/2個
ライム 1/2個
オレンジ 1/2個
ラム酒(またはブランデー) 180ml
オレンジジュース(ストレート果汁100%) 120ml
砂糖 大さじ3
シナモンスティック 1本

作り方

1. レモンなどの果物を1cm弱の厚さで輪切りにし、大きめのピッチャーに入れたら、ラム酒(またはブランデー)、オレンジジュース、砂糖を加えて全体を軽く混ぜ合わせ、冷蔵庫で2時間ほど冷やす。赤ワインも別途冷やしておく。

2. 十分に冷えた1.のピッチャーに、赤ワインとシナモンスティックを加え、全体を柄の長いスプーンを使って、フルーツを軽くつぶすようにしながらよく混ぜる。ここで味見をして、甘味が足りなければ砂糖を、酸味が足りなければレモンかライムを追加して調整する。

3. 最後に、氷を入れたグラスに注ぎ入れれば完成。

これだけは注意!酒税法のこと

家でサングリアを作る時に、注意してほしいことがあります!それは作り置きはせずに、その時に飲み切れる分だけ作るということです。

日本の法律では、梅酒のように、アルコール度数20度以上の酒を使って家庭で楽しむことは許可されていますが、アルコール度数20度以上に及ばない酒に果実を漬け込んで再発酵させてしまうと、新たなお酒が出来あがる恐れがあるため、通常であれば、酒税法違反となってしまいます。

家でサングリアを作って、その時に飲みきれなかった分を取っておくというのも、酒造免許を持っていなければ当然NGです。その時に飲み切れる分だけ、作るようにしましょう!

酒税法に関して詳しく知りたい方は、国税庁の公式ページを参照ください。

【酒税法】については こちら
【第43条 みなし製造】については こちら
【自家醸造】については こちら

作りすぎに注意しつつではありますが、サングリアの良いところは、季節のフルーツや自分好みのアレンジを施すことで、そのおいしさやバリエーションは無限大に広がるというところにもあります。そこで、次に自分好みのサングリアを自由に楽しむためのアレンジ術やヒントをご紹介していきます。

ちょっと自分には渋すぎたなぁという【赤ワイン】は、こうアレンジ! 

舌をギュッと掴まれるような渋み(収斂)が強い赤ワインには、空気に触れさせているとまろやかになるものもありますが、ワイン初心者にはそういう判断やテクニックはなかなか厳しい!ましてや、比較的安価なものであれば、サングリアで楽しむ方がお手軽だったりします。

作り方は、ご紹介した伝統的&基本の作り方でOK。渋みを和らげるアレンジ術には、こんなものがあります。

■5〜10g程度でよいので、溶かしバターを加える。

■レモンなど柑橘を少し減らして、洋梨や桃などの甘味がしっかりある木なりの果物を角切り(1〜2cm角)にしてプラス。

渋味を和らげ、マイルドな仕上がりになります。スパイス好きな方は、ホットワインと同じように、シナモンスティック以外に、スターアニス(八角)やナツメグを少しプラスするのもおすすめです。

シュワシュワしなくなった【スパークリング】は、こうアレンジ!

余ってしまったワインが、赤ワインとは限りませんね。抜栓して泡がなくなってしまったスパークリングワインも、サングリアにアレンジしておいしく飲み切りましょう!伝統的&基本の作り方で、おすすめのアレンジ術は、こんなものがあります。

■ベースとなる気が抜けてしまったスパークリングワインは、1/3本程度で作る。

■オレンジジュース(120ml)の代わりに、甘味のある炭酸飲料(250ml)を使ってシュワシュワ感をプラス。

また、スパークリングワインは白かロゼのものがほとんどなので、使うフルーツは、オレンジは必須として、レモンとライムの代わりに、イチゴやブルーベリーなどのベリー系の果物をプラスするのがおすすめです。

好みよりも酸っぱかったor濃厚だったという【白ワイン】は、こうアレンジ!

「酸味がちょっとキツくて飲みづらいな…」と持て余してしまった白ワインは、まさに「サングリア・ブランカ(白ワインベースのサングリア)」にアレンジしましょう。酸味を和らげるアレンジ術は、こんなものがあります。

■砂糖の代わりに、ハチミツを使う。

■レモン、ライム、オレンジではなく、桃、マンゴー、パイナップルなどの甘味の強いトロピカルフルーツか、缶詰などのシロップ漬けの柑橘に変更。

■シナモンスティックはエグ味となってしまうので使わない。

また「果実味も樽の香りも強くて、ちょっと自分には濃厚すぎた…」という白ワインの場合は、こんな工夫ができます。

■レモン、ライム、オレンジはそのままに、オレンジジュースの代わりにグレープフルーツジュースを入れる。

■仕上げに、シナモンスティックではなく、フレッシュなミントの葉を入れて清涼感をプラス。

思ったよりも甘めだったという【ロゼワイン】は、こうアレンジ!

見た目も可愛らしく、まさに“休日サングリア”のイメージにもピッタリなのが、ロゼワインベースで作るサングリアです。

赤ワインと白ワインの両方の要素を持つ辛口のロゼは、食中酒としての汎用性も高いのですが、甘口のロゼは一度に1本飲むのは難しいという方も多いはず。そんな甘めのロゼ のアレンジ術には、こんなものがあります。

オレンジジュース(120ml)を少し減らして100ml程度にし、レモン果汁を20mlほどプラス。

シナモンスティックは使いつつ、仕上げにローズマリーを入れて、ハーブの香りを引き立たせる。

また、ラム酒の代わりに、サクランボ原料の蒸留酒(キルシュやオー・ド・ヴィ)を使うと、さらに甘めのロゼワインの個性を生かしたスペシャルなサングリアになります。

“おウチでサングリア”で、リフレッシュ&活力チャージ!

ちょっと時間があるときに、家飲みでリフレッシュ!作り置きはNGですが、安価なワインやちょっと持て余してしまった飲み残しワインを活用しながら、手軽に作れるサングリアは、まさに家飲みの強い味方と言えるでしょう。

ベースとなるワインの特徴をもとに、季節のフルーツや食材を加えてアレンジしながら、自分だけのオリジナル・サングリアを追究してみるのも楽しいものです。

“おウチでサングリア”、あなたもいかがですか?

■飲み残しワインを持て余している方は、ボトル1本飲みきれない!残ったワインの保存と活用 もぜひチェックしてみてください。

 

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佐野 嘉彦
ニューヨーク発祥のレストラン評価ガイド『ZAGAT』日本版の編集マネージャー、ワインスクールでの講師、料理通信社での勤務、チーズに特化したWebマガジンの編集長を経て、現在「sembrar(センブラール)」を屋号とし、食を中心とした情報発信を行っている。JSA認定ワインエキスパート、NPO法人チーズプロフェッショナル協会幹事、Guilde Club Japon認定コンパニョン・ド・サントュギュゾン、フランスチーズ鑑評騎士(シュヴァリエ)。
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