1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で28回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
カリフォルニアワインの法則
「飲んでハッピーになるワインは、 育った環境もハッピー」 に迫る!
おいしいカリフォルニアワインを飲めば、誰だって笑顔になるのがお約束。
ところで、そのワイン自体が笑顔に囲まれて造られているという事実、アナタは知ってましたか?
「笑顔のワインが笑顔に囲まれ……?ナンノコッチャ?」
と思われるでしょうが、ワインメーカーや畑の周囲に住まう動物たち、森や大地にいたるまで、あらゆるものが健康的でハッピーな状態を保つよう、カリフォルニアは州をあげて目指してきた歴史があるのです。
ところで、そのワイン自体が笑顔に囲まれて造られているという事実、アナタは知ってましたか?
「笑顔のワインが笑顔に囲まれ……?ナンノコッチャ?」
と思われるでしょうが、ワインメーカーや畑の周囲に住まう動物たち、森や大地にいたるまで、あらゆるものが健康的でハッピーな状態を保つよう、カリフォルニアは州をあげて目指してきた歴史があるのです。
豊かな自然は人が守ってきた
今や日本の食卓にすっかり定着したカリフォルニアワイン。
きっと、自然豊かな環境でブドウが育っているんだろうな、なんてイメージはすぐに沸くはずです。
けれど、「自然豊か」は、けして「手を付けずほったらかし」ではありません。
いくらアメリカ広しといえど、農作物をできるだけたくさん生産したいと願う人が出現すると、広大な森があっという間に畑へ転換されてしまいます。
でも、二酸化炭素を吸収する森が減ると地球温暖化につながるのは、誰もが知る話。
そこで、自分が購入した土地の一部をブドウ畑用に開墾し、残りは森のまま残しておくようなワイン生産者が、じつはカリフォルニアに大勢います。
自分の利益だけを追うのでなく、グローバルな視点で将来の地球環境を見据えた生産者たちは、今できることからアクションを起こしているのです。
耕さないのもCO2排出防止のため
石炭を大量に使用しはじめた産業革命以来、地球温暖化は一気にすすみました。
予測によると、2100年には何の対策もしないままでは4℃以上上昇、現在考えられている気候政策をやったところで2.7~3.1℃の上昇は避けられないのだとか。
いっぽうカリフォルニアワイン協会では、上昇を1.5℃までに食い止める目標を立て、厳格な脱炭素化に取り組んでいます。
運送の燃料を減らすためボトルを軽量化したり、トラックやトラクターを電動に切り替えたり、と各ワイナリーが行う脱炭素化活動は様々。
太陽光発電パネルを備えたワイナリーも急増していますよ。
また、ちょっと不思議なのは「畑をむやみに耕さない」という試みです。
草木が大気から吸収した二酸化炭素は、根を通って地下に蓄えられますが、深く掘り起こすと、その二酸化炭素が大気中に逃げてしまうのだそう。
そこで、畑はむやみに掘り起こさず、草を生やしておく「カバークロップ」で二酸化炭素を土壌に蓄え続ける方法も進められています。
予測によると、2100年には何の対策もしないままでは4℃以上上昇、現在考えられている気候政策をやったところで2.7~3.1℃の上昇は避けられないのだとか。
いっぽうカリフォルニアワイン協会では、上昇を1.5℃までに食い止める目標を立て、厳格な脱炭素化に取り組んでいます。
運送の燃料を減らすためボトルを軽量化したり、トラックやトラクターを電動に切り替えたり、と各ワイナリーが行う脱炭素化活動は様々。
太陽光発電パネルを備えたワイナリーも急増していますよ。
また、ちょっと不思議なのは「畑をむやみに耕さない」という試みです。
草木が大気から吸収した二酸化炭素は、根を通って地下に蓄えられますが、深く掘り起こすと、その二酸化炭素が大気中に逃げてしまうのだそう。
そこで、畑はむやみに掘り起こさず、草を生やしておく「カバークロップ」で二酸化炭素を土壌に蓄え続ける方法も進められています。
さらに加えて、自然にやさしい取り組みをしているカリフォルニアの人たちは、もちろん人への配慮も欠かしません。
ワイナリーで働く人々には健康や生活水準を保証するのは当然として、近隣の住民たちとはイベント参加や寄付金などで積極的に交流し、ワイン産業に親しみを持ってもらえる働きかけをしています。
ワイナリーで働く人々には健康や生活水準を保証するのは当然として、近隣の住民たちとはイベント参加や寄付金などで積極的に交流し、ワイン産業に親しみを持ってもらえる働きかけをしています。
カリフォルニアワインの同志は淡路島にも
カリフォルニアワイン業界全体での取り組みに触れ、ふと思い浮かんだのは淡路島。「大企業のパソナグループが移転」と話題になった、あの島です。パソナグループは人材派遣や教育をはじめとした会社なのですが、新入社員は約1ヶ月間淡路島に入り、全員が農業研修を受けるほど、農を核とした食の価値を社員全員で共有しているのだとか。淡路島は、遠い昔から朝廷へ食材を供給していたほど、農地としての環境に恵まれています。
その地元食材を提供する場として、パソナグループはレストランやカフェを用意。
バイザグラス・プロモーション2022参加店でもあるオーベルジュ(宿泊型レストラン)3軒が集まる「フレンチの森」でも、豊富な野菜、高級な淡路ビーフなど盛りだくさんの地元食材で来訪者をもてなします。
3軒のうちのひとつ、ヌーヴェル・キュイジーヌが魅力の「プランス・エトワール」でソムリエを務める水本崇さんは、カリフォルニアワインと自店との共通点をお客様へ伝えてきました。
「カリフォルニアには、自社農園で野菜を作っているワイナリーがありますよね。カリフォルニアワインの気候変動対策も興味深いですし、私たちの行っている地産地消の話も含めながらお客様へご説明しますと、とてもご共感いただけるんです」
ちょっと面白いのが、淡路島の野菜とカリフォルニアワインのマッチング!
「淡路島の野菜は、糖度も栄養価も高い。だから、果実味豊かなカリフォルニアワインとのペアリングをオススメしています。淡路名産の玉ねぎを使った料理に合わせ、フルーティなカリフォルニア白をお出ししますと、お客様はビックリされて喜ばれます。また、出汁が濃厚な魚介料理はローダイ産の赤ワイン、ジンファンデルとも合わせられます」
魚料理なら白と思いきや、旨味たっぷりのひと皿なら、深い味わいのカリフォルニア・ジンファンデルでちょうどいいバランスがとれるのです。
淡路島の食とカリフォルニアワインが見事にリンクしたのは、どちらも未来をハッピーにしたい思いであふれているから。
洗練されていて、かつリラックスできるカリフォルニアワインの理由が、なんとなく見えてきた気がしませんか?
このサステイナビリティにまつわるトピックを知っておくと、次にカリフォルニアワインを飲むとき、またひとつステキな笑顔が生まれそうです。