TOP コレがおいしい店に注目 ワイン好きにも話題の“パン飲み”。自家製パン&ワインが楽しめる店5選
コレがおいしい店に注目

ワイン好きにも話題の“パン飲み”。自家製パン&ワインが楽しめる店5選

2021.9.27

一人飲みのときでも、仲間と一緒のときでも、はたまたデートや接待で恥をかかないためにも、今さら聞けない定番メニューのことをシリーズでご紹介中。今回の注目テーマは「パン」です。

パン飲みというフレーズが、ここ数年、メディアでも話題。パン飲みは、言葉の通りちょっとしたつまみと一緒にパンと酒を楽しむということ。パリやニューヨークでは、以前からカフェやビストロでオープンサンドを食べながらグラスワインを楽しむなんていうのは日常の光景でしたが、日本でも最近はこの“パン飲み”を楽しむ人が増加中!パンもワインも根強い人気ですから、当然の流れかもしれません。

一方、自家製も最近話題のキーワード。提供するワインにこだわる飲食店では、手作りによる安心感、料理とのペアリング、オリジナリティも大事に考えています。

そこでまずは、ワインのお供としても定番のパンの基本を学びつつ、5軒の自家製パン&ワインが楽しめるおすすめ店を紹介します!

緊急事態宣言等が発出中は、酒類の提供中止の他、営業時間やメニュー等の変更もありますので、最新情報は各店舗にてご確認ください。

ワイン好きなら知っておくべき3種のパン

いろいろなパンが日本にはありますが、「ワイン好きなら知っておくべき3種のパン」の基本を紹介します。

まずは、王道のバゲット(baguette)から。

たまに「バット」と言ってしまっている人がいますが、正しくは「バット」です。バットは英語で「バケツ(bucket)」を意味してしまいますので、間違えないようにしましょう。

バゲットはフランスパンの一種。フランス語で「杖(つえ)」という意味があり、長さが約70~80cm、重さは300~400gほどのものです。細長い形状からその名が付き、パリパリした表皮で、味は軽い塩味というのが特徴です。

シンプルな味わいのパンなのでどんな料理にも合うことから、フレンチやワインバーでは定番となっています。ワインテイスティングの際の“口内リセット”でもおなじみのパンですね。

次に、パン・ド・カンパーニュ(pain de campagne)。省略して「カンパーニュ」と呼ばれることが多いパンです。

直訳すれば「田舎のパン」。パリ近郊の村の人たちが、果物などから“ルヴァン種”という野生の発酵種を作ってパンを焼き、パリに売りに来ていたことにその名は由来します。だから、カンパーニュと呼ばれるパンは、形も大きさも風味もいろいろ。形で言えば、丸型のものが多いですが、ナマコ型のものや棒状のものまであります。

今では一般的なイースト酵母を使うものも多く、ライ麦粉や全粒粉の比率もさまざまですが、ライ麦や全粒粉の比率が高いものは、味わいとして酸味が強めで、噛めば噛むほどうま味が広がるものが多いもの。

自然派ワインにこだわる店では、このタイプのパンを提供しているところが多く、自家製している店も少なくありません。じんわり、しみじみ、ゆっくり…料理もワインもパンも、そんなモードが合うのでしょう。

最後に、イタリアパンの代表、フォカッチャ(focaccia)を紹介。

名前の由来は「火(fuoco)で焼いたもの」。イタリア北部のジェノヴァが発祥とされるパンで、その歴史は古代ローマ時代にまで遡ると言われています。

表面にオリーブオイルを塗って、焼き上がりが平らになるように指先などでくぼみをつけてから焼くのが一般的で、オリーブやトマト、ローズマリーなどをトッピングしたもの、特に何も手を加えないプレーンなものなど、バリエーションも豊富。ピッツァの原型という説もあり、山海の幸が豊かなイタリア料理には、やはりフォカッチャがよく合います。

3種の基本のパンがわかったところで、自家製パン&ワインが楽しめる5軒のおすすめ店を紹介しましょう。

緊急事態宣言等が発出中は、酒類の提供中止の他、営業時間やメニュー等の変更もありますので、最新情報は各店舗にてご確認ください。

フランス家庭料理が活きる、2種の自家製パン【ブラッスリー ラ・ムジカ】目白


photo:店舗写真

「フランス家庭料理をベースとした料理を気軽に楽しんでもらえるお店を」との想いで、2008年にオープンしたこの店は、JR目白駅から徒歩すぐの場所に。料理のベースはシェフが修業時代を過ごした南仏の郷土料理で、日本各地の食材掘り起こしにも取り組み、シェフの視点で再構築。新たな食の魅力を創出しています。

どこかホッとする料理に添えられるパンは、自家製。全粒粉のパンと、ローズマリーで風味づけられたパンの2種類があります。味わい深い全粒粉パンはもとより、ローズマリーのパンは、香りもごちそう。南仏の料理ではハーブも欠かせない食材で、なかでもローズマリーは必須のものです。

ワインは、フランスだけにこだわらず、世界中から集めたリーズナブルな赤白ワインをシェフとマネージャーが試飲し、ブドウ品種や造り手の特徴を見出して厳選した30種類を用意。その時期、その季節に、旬の食材とのマリアージュまで提案しています。

ブラッスリー ラ・ムジカ
  • 住所:〒171-0031 東京都豊島区目白3-14-21 1F
  • TEL:03-3565-3337

自然派イタリアンの、自家製フォカッチャ【SOYA】銀座

こだわりのチーズとワインを堪能できる店5選でも、登場したナチュラルイタリアンの「SOYA」。イタリアとフランスを中心とした自然派の生産者のワインが揃い、チーズもBIOにこだわっているこの店で提供するフォカッチャが“自家製”というのは、当然至極なのかもしれません。

フォカッチャ以外にも、パーネ・トスカーノ(塩なしで焼かれるパン)やサルデーニャのパーネ・カラザウにも似たパリパリとした食感の素朴なパンがつき出し(コペルト)として、紙袋に入って供されます。

銀座エリアの表通りから少し外れたところにある昭和レトロな建物を改装した店は、カウンター席の1Fから、テーブル席の2〜3Fまであり、とても落ち着いた雰囲気。ワインはグラスでもいろいろなものが楽しめ、生産者の顔が見える食材を使ったイタリアンとともに、パンにも注目です。

SOYA
  • 住所:〒104-0061 東京都中央区銀座1-22-12
  • TEL:03-6263-2335

天然酵母からの自家製パンを、ヴァン・ナチュールと【pipal】渋谷


photo:店舗写真

人気の奥渋谷、宇田川町にあるここは「おいしいフレンチとワインで楽しむ、大人の遊び場ビストロ」を謳う店で、料理は家庭的なフレンチをベースに、和の技法も織り交ぜて。安心できる有機野菜を使った手づくりの料理にこだわっています。

ワインは、ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)。ワインを農作物だと捉え、テロワールを大切に考え、体にやさしくおいしいワインを普段使いで気軽に楽しめるようにと、ソムリエが探し続けてセレクト。グラスワインも豊富で、利きワインセットの用意もあるそう。

ソースに使うフォン(ダシ)、ベーコン、ソーセージ、パイ生地にいたるまでが自家製で、自慢のパンは天然酵母から自家製というこだわりよう!手間暇をかけてつくられるワインや料理とともに、この「自家製天然酵母のパン盛り合わせ」はオーダー必須でしょう。

pipal
  • 住所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-11 1F
  • TEL:03-3464-3857

有名フレンチのコースのスタートを飾るオーガニックパン【白金シェ・トモ ナチュラル キュイジーヌ】白金


photo:店舗写真

銀座にも支店を持つここは、閑静な白金の住宅街の中にあり、どの駅からもちょっと距離があります。それゆえゆったりと食事ができるという本格自然派フレンチで、料理は、昼夜共にコースで楽しむレストランです。

宝石のように盛り付けられた「山梨県産 無農薬野菜達 28〜30種の盛合せ」は、市川知志シェフのスペシャリテの一つですが、そんな目にもおいしい料理が登場するコースの口火を切るのは、オーガニック100%の自家製パン。オーガニックオリーブオイルとこだわりの塩がセットで添えられています。

ワインやソフトドリンク、食後のアフタードリンクも、有機栽培にこだわったものが多数。ワインリストを見るなら、葉っぱのマークがついたオーガニックワインに注目しつつ、ソムリエの話に耳を傾けて、心ゆくまで楽しみましょう。

白金シェ・トモ ナチュラル キュイジーヌ
  • 住所:〒108-0072 東京都港区白金5-15-5 ダイヤ白金1F
  • TEL:03-5789-7731

個性派フレンチに、オリジナリティー溢れる「縄文パン」【デュ・ヴァン・ハッシシ】横浜山下町


photo:店舗写真

横浜中華街の雑踏を少し抜けたところにある、個性派フレンチ。天井が高く、広くゆったりした空間にスロージャズやボサノバが流れるなか、真っ白なテーブルクロスがかかったテーブルで提供されるのは、白子、アンキモ、蛍烏賊、生ウニなど、季節の和の食材もふんだんに使われたフレンチ…といった具合です。

ワインはフランスを中心にトラディショナルなものからナチュラル系まであり、グラスワインも10種以上がラインナップ。オリジナルフレンチを彩るワインが揃っています。

毎日お店で焼いているという「自家製縄文パン」も名物。ライ麦、ヒエ、アワ、キビ、アマランサス、エゴマ、ゴマ、そしてドングリ粉が入ってます。縄文時代に青森でドングリの栽培が始まったところから命名されたというオリジナルパンで、ソースが多いこの店の料理には無くてはならないパンです。

Du Vin HACHISCH
  • 住所:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町210-3 パークアクシス山下町1F
  • TEL:045-319-4844

緊急事態宣言等が発出中は、酒類の提供中止の他、営業時間やメニュー等の変更もありますので、最新情報は各店舗にてご確認ください。

 

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wine@MAGAZINE編集部
すべてのワイン好きのために、東奔西走!ワイン初心者のお悩みを解決したり、ワイン通のためのお役立ち情報を取材したり…と、ワインの世界を日々探究中。plus wine, precious life!
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