1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で27回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
wine@は「カリフィルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」を応援しています。
2022年は産地ローダイを堪能しよう!
街を走るパトカーのドアにはブドウのマークがあしらわれ、いくつかの高校では「生徒のためのブドウ畑」を用意―――ワイン造りとともに発展したカリフォルニアのローダイは、地元民のワイン愛があふれているエリアです。 そんなローダイで産まれたワインを近年、日本の飲食店やワインショップでもチラホラ見かけるようになりました。 なぜ、今、ローダイなのか? ヒミツを紐解いていきましょう。
この記事の目次
近年大注目の産地ローダイ
ちょっとしたワイン通なら、カリフォルニアのワイン産地としてナパやソノマはよく知っているはず。
なら、ローダイはどうでしょうか。
ナパとソノマにほど近く、サンフランシスコ湾からそのまま内陸方向へスライドしたところに位置するローダイ。
内陸へ入れば入るほど砂漠化するアメリカですが、カリフォルニア湾から川を遡って涼しい海風が吹き込むローダイは、ブドウの生育にはもってこいの環境です。
なら、ローダイはどうでしょうか。
ナパとソノマにほど近く、サンフランシスコ湾からそのまま内陸方向へスライドしたところに位置するローダイ。
内陸へ入れば入るほど砂漠化するアメリカですが、カリフォルニア湾から川を遡って涼しい海風が吹き込むローダイは、ブドウの生育にはもってこいの環境です。
ローダイ人気が高まる理由2つ
ナパやソノマの次にローダイがブームになりつつあるのは、ローダイが長年培ってきたユニークさに多くの人たちが気づき始めたから。
ユニークな理由のひとつは、品種の多様性です。
イタリア系移民はイタリア系品種を、ドイツ系移民はドイツ系品種を……とアイデンティティを大切にしつつブドウを植えていった経緯があり、いまでは100種以上のブドウ品種が栽培されています。
イタリア系移民はイタリア系品種を、ドイツ系移民はドイツ系品種を……とアイデンティティを大切にしつつブドウを植えていった経緯があり、いまでは100種以上のブドウ品種が栽培されています。
シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンなど有名品種が圧倒的な栽培面積を占めるカリフォルニアにおいて、この“品種図鑑っぷり”は珍しいことなのです。
さらにもうひとつの理由が、ご長寿なブドウ樹の存在
ときに100歳越えというとてつもない高齢のブドウ樹が、そこかしこに残ります。
1920年から続いた禁酒法時代にあっても先祖代々のブドウ畑を大切に守り抜いた人たち。
20世紀初頭に全世界で猛威をふるったフィロキセラの被害を受けにくかった土壌。
そういった条件に恵まれたローダイの畑に立ち、古樹ならではのゴツゴツとした太い幹を間近で眺めれば、長年の風雨に耐え根を張り続けてきた歴史が伝わってきます。
20世紀初頭に全世界で猛威をふるったフィロキセラの被害を受けにくかった土壌。
そういった条件に恵まれたローダイの畑に立ち、古樹ならではのゴツゴツとした太い幹を間近で眺めれば、長年の風雨に耐え根を張り続けてきた歴史が伝わってきます。
古い樹になると、若い樹と比べてブドウの収穫数は少なくなるものの、その実を使ったワインは「味わい深い」「オトナの味がする」と高く評価されています。
もし、ローダイ産で「OLD VINE」とラベルに記載されたワインボトルを見つけたら、それは古樹から収穫されたブドウを使ったもの。
いちどは飲んでおくべき価値アリ、です!
たとえば、アメリカの代表品種あるジンファンデルも、ローダイの古樹から収穫されたブドウを使えば、パワフルさと同時に落ち着いた表情も見せてくれるワインとなるんです。
いちどは飲んでおくべき価値アリ、です!
たとえば、アメリカの代表品種あるジンファンデルも、ローダイの古樹から収穫されたブドウを使えば、パワフルさと同時に落ち着いた表情も見せてくれるワインとなるんです。
ボリューミーな味わいのジンファンデルは、ジューシーな肉をはさんだハンバーガーが定番のペアリング。
ちょっと変わったところでは、花椒を効かせた麻婆豆腐なんてのもピッタリです。
心地よいジンファンデルの果実味が、花椒でしびれた舌をやさしく包んでくれますよ。
心地よいジンファンデルの果実味が、花椒でしびれた舌をやさしく包んでくれますよ。
誰よりも早い環境問題への取り組み
ローダイは、世界でもいち早くサステイナビリティに意識を向けたエリアです。
「限りある水資源を大切にする」「周辺に住む動物たちやブドウ畑で働く人たちの健康を考える」「近隣住民と連携」「胸を張って子や孫の代へ残せるブドウ畑を」……といったサステイナビリティの考え方は、近年ようやく世界各地で共有されてきましたが、ローダイの生産者たちが最初に取り組んだのは、なんと1990年代初め。
ローダイの生産者たちが一丸となって勉強会を開き、環境問題研究家も巻き込みつつ皆で共有していた思想が、2005年には公的に「ローダイ・ルール」として確立し、サステイナビリティを目指すほかの産地にとってのお手本となりました。
そして現在、カリフォルニア全体を通して見ると、全ワイナリーの8割が何らかのサステイナブル認証を受け、環境にやさしいワイン造りを実践しています。
「限りある水資源を大切にする」「周辺に住む動物たちやブドウ畑で働く人たちの健康を考える」「近隣住民と連携」「胸を張って子や孫の代へ残せるブドウ畑を」……といったサステイナビリティの考え方は、近年ようやく世界各地で共有されてきましたが、ローダイの生産者たちが最初に取り組んだのは、なんと1990年代初め。
ローダイの生産者たちが一丸となって勉強会を開き、環境問題研究家も巻き込みつつ皆で共有していた思想が、2005年には公的に「ローダイ・ルール」として確立し、サステイナビリティを目指すほかの産地にとってのお手本となりました。
そして現在、カリフォルニア全体を通して見ると、全ワイナリーの8割が何らかのサステイナブル認証を受け、環境にやさしいワイン造りを実践しています。
18世紀からワイン造りがスタートして以来200年以上の歴史があるカリフォルニアは、伝統国としての風格と、新しいスタイルのワインを次々と産み出す創造性を兼ね備えています。
古樹をいたわり守り続けながら、サステイナビリティの実現へ向かって果敢にアクションを起こしたローダイこそ、まさに「カリフォルニアのなかのカリフォルニア」なのですね。
古樹をいたわり守り続けながら、サステイナビリティの実現へ向かって果敢にアクションを起こしたローダイこそ、まさに「カリフォルニアのなかのカリフォルニア」なのですね。
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https://calwines.jp/btg22/shop/#lodi
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●WRITER
wine@MAGAZINE編集部
すべてのワイン好きのために、東奔西走!ワイン初心者のお悩みを解決したり、ワイン通のためのお役立ち情報を取材したり…と、ワインの世界を日々探究中。plus wine, precious life!