3年ぶりに開催されたJETCUP
日欧商事主催のJETCUP(イタリアワイン・ベスト・ソムリエ・コンクール)とは、イタリアワイン文化の振興、イタリアワインソムリエの育成などを目的に、15年前の2007年から毎年開催されている。
優勝者には「イタリアワイン大使」の称号が授与され、在日イタリア大使館が公認のソムリエ・コンクール。イタリアワインのソムリエの登竜門として毎年優秀な人材を輩出してきている。
過去二年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止されていたが、今年3年ぶりの開催となった。
今年は、全国4会場(東京、大阪、名古屋、福岡)で93名のソムリエが参加。
1次予選、2次予選を勝ち抜いた6名が、2022年11月16日イタリア文化会館に集まり、午前中に準決勝が行われた。
非公開で行われた準決勝では、難易度の高い筆記試験、そしてブラインド・テイスティングと口頭試問。
その後、決勝戦は一般観覧客を会場に入れ、またYOUTUBEでのライブ配信での開催。午後の決勝大会に進むことができたのは3名。
決勝戦の試験は、ブラインド・テイスティングとサービス実技。イタリアワインは、ブドウの品種も多く複雑なので、ブラインド・テイスティングは特に難しいと言われる。
サービス実技ではワインの知識や、技術だけでなく、接客の熟練度、気配りなども採点される。
また、今年はサポートのソムリエを一人付け、個人力量だけだはなく、全体を見渡しての動きの確認も新たに加わった。
決勝に進んだのは下記の三名
林憲二(恵比寿アッカ)
村尾真幸(ワインバー M emme)
高木晋二郎(ワインバー リュミエール)
さらに難易度があがった決勝戦
そして、日本におけるイタリアワインのトップ・ソムリエたちによるレベルの高い大会を制したのは、「恵比寿アッカ」でソムリエを務める林 憲二氏。
審査委員長の水口晃さんは、
「今回の審査は紙一重の結果でもありました。林さんは三年前にも出場されましたが、そのときと比べても格段に努力され、それが優勝に結びついたのだと思います。サービスでお客様を楽しませたいという気持ちが、接客に現れていた。おめでとうございます」
と語った。
ソムリエは、技術専門職である以前に、接客サービス業であるということ、その基本が改めて見直された大会となったようにも思う。
優勝した林氏には、副賞としてイタリア研修旅行などが贈られ、イタリア政府から「日本におけるイタリアワイン大使」の称号と、カップが授与された。
みごと上位入賞を果たされたのは、
準優勝 村尾 真幸さん(ワインバー M emme)※画像左から二番目
第3位高木 晋二郎さん(ワインバー リュミエール)※画像右から三番目。
※ちなみに、準決勝は他に内田尚伸(ワインバー ディーヴァ・イタリアーノ)、福元幸祐(神楽坂アッカ)、山田琢馬(パレスホテル東京)の3名もエントリー。
●WRITER
wine@MAGAZINE編集部
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