おいしいワインが飲める店に、おいしい料理あり。その店独自の料理のほかに、ビストロやワインバーには「定番メニュー」があります。
一人飲みのときでも、仲間と一緒のときでも、はたまたデートや接待で恥をかかないためにも、今さら聞けない定番メニューのことをシリーズでご紹介中。
■「リエット、レバーパテ、レバームース」って、どう違う? おすすめの店5選
今回のテーマは、チーズの盛り合わせ。「ワインのお供にチーズなんて当たり前でしょ!」なんて声が聞こえてきそうですが、意外と知らないこともあるのでは!? こだわりのチーズ盛り合わせをメニューオンしているおすすめ店も併せて教えます!
この記事の目次
チーズはワインに合わせにくい食品のひとつ!?
「チーズを食べるときは赤ワイン」と思いこんでいる人、多いですよね。確かに、昔のフランスでもチーズには赤ワインというのが常識だったようで、世界的なチーズの権威ピエール・アンドゥルーエも「チーズは赤ワインで食べるもの」と書いています。
ところが、20 世紀後半になると、その考えは古い時代のもので「実はチーズは白ワインにこそよく合うのだ」という意見も登場します。また、イギリスのある著名なワインライターは、「チーズはワインに最も合わせにくい食品のひとつである」と言っているくらい、実はワインとチーズのペアリングは奥が深く、一筋縄でいくものではありません。
■チーズとワインのペアリングの基本を知りたい方は こちら
チーズもワインもいろいろな種類と味わいがあり、状態も常に変化していきます。飲みたいワインを注文しつつ、気楽にチーズをつまみに楽しむための一つの解決策が「チーズの盛り合わせ」。バリエーションがあれば、合うものがそこに必ずあります。
そして、こだわりのワインに合うように、チーズのセレクトにも妥協していない5軒のおすすめ店を紹介しましょう。
【ル・プティ・トノー 虎ノ門店】チーズにも感じる!本場のフレンチビストロの雰囲気
photo: 店舗画像
「あれ?ここはパリ?」と思わず錯覚してしまうほどの雰囲気と本場のビストロの味が楽しめる一軒で、虎ノ門のオフィスビルにあるとは思えない佇まい。九段下には、2001年オープンの1号店もあります。
シェフのフィリップ・バットンさんは、その芸術性に富んだ創作フレンチが話題を呼び、伝説の番組「料理の鉄人」をはじめ、数々のメディアに出演。ワインは、南仏を中心にセレクトしたもので、気兼ねなくフレンチのビストロ料理が楽しめるラインナップです。
「グラスワイン、カラフ、ボトルと、お好みのスタイルで楽しんでもらおう」というスタンスとともに、バーメニュー(アラカルト)も充実。当然ながら、チーズ盛り合わせも、フレンチビストロらしく、こだわりのフランス産チーズがたっぷり堪能できます。
【SOYA】ワインもチーズもBIOにとことんこだわってみたい方は必訪!
古い建物の雰囲気を上手に改装したこの店は、東銀座からも新富町からも近い場所にありながら、大通りから少し外れていることもあって、とても落ち着いた雰囲気。以前は銀座コリドー街にあったという、ナチュラルイタリアンです。
生産者の顔が見える食材を使い、イタリアの郷土料理をベースにした一品がメニューに上り、ワインは世界中の自然派の生産者のワインが、常時300種ほど。ワインリストはなく、好みを伝えて出してもらうスタイルで、グラスでも10種程度楽しめます。
この店で提供するチーズは、BIOチーズ専門の「VIA THE BIO」が輸入したもの。チーズのもととなるのはミルク。その乳を搾る動物が食べるエサや飲む水までナチュラルなものかどうかを調べたうえで仕入れるという、自然派ラヴァーにはたまらないチーズです。
【トラットリア イルポンテ】イタリアチーズとセミドライフルーツは相性抜群
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東銀座駅から徒歩5分。銀座や新橋からもアクセスが良いこのトラットリアのテーマは、イタリア中部にあるウンブリア州の家庭料理。食材のほとんどがイタリア食材で、郷土の本格的な料理を追求しています。
ワインはもちろんイタリアが中心で、料理に合うワインやその日のオススメのワイン、その時の気分に合うワインなど、お好みに合わせて勧めてくれるうえ、遅い時間には、前菜などを楽しみながらワインを軽く1〜2杯…という使い方もOKだそう。
そんな時のワインのお供には、やはりチーズ!“イタリアチーズの王様”とも呼ばれる定番の「パルミジャーノ・レッジャーノ」や、スイスとの国境近くで作られる山のチーズ「フォンティーナ」などを、相性の良いセミドライフルーツと一緒に提供してくれます。
【Bistro Chick Azabu-Juban】チーズ熟成士による4種チーズの盛り合わせ
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カジュアルながらも本格フレンチを堪能できる隠れ家ビストロで、麻布十番駅より徒歩2分というここは、閑静な東麻布の住宅街の中にあります。系列店が都内にも複数あり、それぞれコンセプトが異なりますが、ここは「アンティーク好きのフランス人オーナーがニューヨークに創ったビストロ」というコンセプト。
ニューヨークスタイルということもあり、ドリンクのバリエーションも豊富。ワインは、コストパフォーマンスが高いという南アフリカのワインを中心に揃えられています。
料理はフレンチベースで「フワフワのスフレオムレツ」が人気。サイドメニューにある「チーズ熟成士による4種チーズの盛り合わせ」も、こだわり感があります。熟成のプロが手掛けたチーズは2人分から注文できるので、気のおけない仲間やパートナーとの会食で楽しみましょう。
【ヴィノシティ】生産者のもとへ訪れて厳選!国産ナチュラルチーズのおいしさを
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「手塩にかけてつくられた食材に生産者の心を乗せて届けたい」という想いを掲げるこの店は、神田・日本橋エリアを中心に5店舗展開する“ワイン居酒屋”。「立ち飲みで軽く1杯!」から「しっかり料理&ワイン!」までできるとあって、ワイン好きのニーズをしっかりと捉えています。
名物は「こぼれスパークリングワイン®︎」ですが、グラスでもボトルでも、世界各国のあらゆるタイプのワインがカジュアルに楽しめるとあって、まさにワイワイと気軽にワインを楽しもうという雰囲気に満ちています。
ビストロ定番の肉メニューや居酒屋的な揚げ物など料理も多彩ですが、国産食材とその生産者への想いも熱く、なんとチーズは、近年グングンとおいしさがアップしている「国産ナチュラルチーズの盛り合わせ」。スタッフがチーズ工房や牧場を直接訪れて、そのチーズのストーリーを理解することを大切にしているのだそう!