ワインの産地を知る」カテゴリーアーカイブ

表参道に期間限定「Beボルドー」ワインバーがオープン ボルドーワインの魅力を思う存分堪能しましょ!

日本のワインラヴァーにはもちろん、ビギナーにとってもフランス・ボルドー地区のワインはブルゴーニュと双璧の人気産地。
そのボルドーワインを「学べる、飲める、合わせる」を体験できるポップアップ・バーが
10月22日から9日間限定で表参道にオープンする。

 

日本のワインラヴァーにはもちろん、ビギナーにとってもフランス・ボルドー地区のワインはブルゴーニュと双璧の人気産地。
そのボルドーワインを「学べる、飲める、合わせる」を体験できるポップアップ・バーが
10月22日から9日間限定で表参道にオープンする。
 
 
ボルドーワインと聞いて「重くて、濃くて、オヤジが好きなワイン」というイメージを思い浮かぶ方が「まだ、現存」しているならば、この「Beボルドー」バーに行ってみてほしい。
そんなイメージは大昔のものであることに驚くだろう。
またワイン初心者にはカジュアルラインから気軽にチョイスできるバラエティのあるワインで普段飲みにも優れている今のボルドーワインに出合える、機会になる。
 
10月22日~30日までの9日間、表参道の「エコファームカフェ632」でオープンするポップアップ・バー「Beボルドー」では、赤ワイン、白ワイン、スパークリングなど、7つのカテゴリーから日替わりで14種をそろえ、ワインはバイ・ザ・グラスのほか、
3種の「飲み比べセット」や、ボルドー郷土菓子カヌレと甘口白ワインのペアリングが味わえる
「カヌレセット」
また本ワインバーのためだけに、人気フードディレクターが開発したボルドーワイン7つのカテゴリーに合う7種のスナックのフードペアリングも楽しめるメニューもある。
日本未輸入ワイン及び My Bordeaux Selection テイスティング、VR ヘッドセットを使用したボルドーバーチャルトリップ、気軽に楽しみながらボルドーワインについて学べるワークショップなど、ただワインを味わえるだけではない思いがけない発見・出合いに満ちたバーというこれまでにないしつらえになっている。
 
 
【「Beボルドー」ワインバー 開催概要】
「Beボルドー」ワインバー 思いがけない発見が、ここに。 DRINK, LEARN & ENJOY!
日時/022年10月22日(土) – 30日(日) 11:00 – 21:00
会場/エコファームカフェ632 (東京都渋谷区神宮前6 – 32 – 10)
入場料/無料※店内でワインやスナック等はチケット購入での有料
 
また、ポップアップバーのオープンに先立ちプレス向けレセプションも開催される。申込制での開催で内容は下記。
日時/2022年10月21日(金)14:30~18:30
場所/エコファームカフェ632(2階)
東京都渋谷区神宮前6丁目32-10
内容 :
1. キックオフミーティング 14:302~15:30
• ボルドーワイン最新情報
• 日本市場における戦略およびアクションプラン
• ボルドーワインおよびフードペアリング、7 種のスナックとワインのフードペアリングの試飲と試食
2. 日本未輸入ワインテイスティング
• メドック、コート・ドー・ボルドー、クレマン、白ワインより78本
• ボルドー生産者とのネットワーキング
3. MyBordeaux Selection テイスティング
• クレマン(泡)から、辛口白、ロゼ、赤、甘口白まで、日本に流通しているバラエティ豊かで魅力あふれるワインの中から、ワイン専門家 12 人がブラインドテイスティングで選出した、好みの味わいやシチュエーションにぴったりあう 50 本のワイン
定員 :50 名(先着順、定員に達し次第締め切り)
申込 :下記のフォームより申し込み(申込が定員を超えた場合は、締め切り)
 

ボルドー現地からの2022年ヴィンテージレポート

ボルドー現地からの2022年ヴィンテージレポート
記録的な気象現象だった4月~7月
 
 
 
 
2022年は4月に2回の遅霜、6月に雹が降り、7月には猛暑が襲うという状況。特に深刻だったのは水不足。年始1月からの8ヶ月は6月を除いて重度の雨不足が続き、気温はいずれの月も平年の平均気温を1〜3℃上回り、灌漑禁止の規定に対する例外措置を求めた一部地域もでたほどであった。
一言で言うと猛暑と干ばつ、記録的な気象現象続きの1年だったという。
 
しかし、これまで20年強、ボルドーの生産者たちは気候変動の影響を見越して、気候適応に関する研究を重ねてきたこともあり、これまで深めてきた理解と知識を駆使して、この厳しい状況を乗り切ることができそうだ。
入念な除葉、棚付けおよび土壌を草で覆う管理を行い。
また、ぶどう樹の根がしっかりと下層まで到達していたことや、水分ストレスへの耐性をぶどう樹が自然に持ち合わせていたことも後押しとなり、このような天候のもとでも、ぶどう畑は総じて素晴らしく健全な状態を維持することができたという。
 
収穫日程は例年より15~20日早い収穫予定と発表され、8月時点では下記のように予想されていた。
・辛口白ワインおよびクレマン・ド・ボルドー用ぶどう:8月16日にスタート
・ロゼワイン用ぶどう:8月26日頃
・赤ワイン用ぶどうの収穫:メルロから9月1日前後にスタート
・甘口白ワイン用ぶどう:9月中旬に初回収穫がスタート予定
 
2022年のボルドーワインを評価するには時期尚早ではるが、収穫量も極端な収量の低下は抑えられ、猛暑と干ばつの影響でぶどうの粒は小さめではあるが、極めて健全で期待を裏切らない品質と予想されている。
 

著名作曲家がワインを音楽に! 格付け別にシャブリ聴き比べ

 
 
 
 
ワインを飲む人ならその名を忘れることがない超有名ワイン、シャブリ。
そう、フランスのブルゴーニュ北部で造られる辛口白のことですね。
昭和世代には「牡蠣にシャブリ」なんてキャッチフレーズがお馴染みで、魚介との相性のよさか
ら、お寿司屋さんの定番ワインとしても人気を博してきました。
今回は、そんなシャブリが音楽にも親和性が高いというお話です。
 
 
 

軽快な白だけじゃないシャブリ

 
一般的に「シャルドネ=ふくよか」、「シャブリ=さわやか」とのイメージが強いため、シャブリに使われるブドウはシャルドネと聞くと、「あれ?結局シャブリってどんな味だったっけ??」と混乱してしまう人もいるでしょう。
どのシャブリも基本的に上品な酸を持ちつつ、「ふくよかタイプもあれば、さわやかタイプもある」と考えるのが正解なんですよ。
というのもシャブリには「プティ・シャブリ」「シャブリ」「シャブリ・プルミエ・クリュ(1級)」「シャブリ・グラン・クリュ(特級)」と4つの格付けがなされ、軽快な味わいから凝縮感ある味わいまで揃っているからです。
格付けによる個々のキャラクターを理解するためには、飲み比べて舌で実感するのが王道ですが、今回新たな手法が誕生しました。
それはなんと、「格付けごとに作曲されたシャブリ・シンフォニーを聴き比べ」!

唎酒ならぬ聴き酒にトライ

某日、ブルゴーニュ委員会ブルゴーニュワイン委員会は、シャブリワインをイメージした楽曲「シャブリ・シンフォニー」を、プレスやワイン業界関係者に向け、銀座レカン料飲統括マネージャー・ソムリエによるセミナー試飲会と松波匠太郎さん作曲のシンフォニーコンサートを開催した。

シャブリの音楽表現に挑戦したのは、アジアを代表する作曲家の松波匠太郎さん(画像右)に新曲の創作を依頼。ソムリエの近藤佑哉氏(画像左)との4種のシャブリワインの試飲会を経て得た官能特性や、感性、ブルゴーニュワイン委員会との詳細にわたる対話を重ねて、世界初となる楽曲として完成。この組曲「シャブリ・シンフォニー」は、それぞれの独立した短い4曲で構成され、それぞれに各アペラシオンの名前が付けられ、四重奏で演奏されている。演奏は左から佐野隆哉氏(ピアノ)、吉田誠氏(クラリネット)、上村文乃氏(チェロ)、川久保賜紀氏 (ヴァイオリン)。「ワインは味覚をメインに、音楽は聴覚をメインにとらえるもの。両者とも自分の感覚を信じつつ理解を深める点では共通しています。だから、ワインの味わいが音楽で表現されることは、想像以上にしっくりくるのです。」と語るのは作曲者の松波さん。さあ、まずは早速聞いてみましょう。

 
 
 
 

味わいの移り変わりが音楽とシンクロ

音楽を文字で説明するという野暮をやってしまいますが

「プティ・シャブリ」は、フレッシュな柑橘系のニュアンスをヴァイオリンのピチカートで表現。
続く「シャブリ」は親しみやすいピアノの音色を中心とした、スタンダードなスタイルで安定した響き。「シャブリ・プルミエ・クリュ」になると今度は、よりとろみを増した味わいを彷彿とさせる、丸みを帯びた音質のクラリネットがメイン。そして最後の「シャブリ・グラン・クリュ」は、気品や威厳を持たせた力強いチェロの演奏が印象的。ソムリエの近藤さんも「たとえば『シャブリ』ですと、フルーツから花の香りへ移り、口中で心地よく立ち上がっていくという味わいの変化があります。その時間軸が音楽で鮮明に表現されていて、とてつもなく合っていました。音楽のなかに身を投じ、音のエネルギーを肌で感じつつワインを新たな角度で捉えるのは、とても面白いアプローチです」と絶賛。

これからは辛口白ワインのチョイスに迷ったとき、まずシンフォニーを聴き、ピンときた曲のシャブリを入手してみる……なんてのも粋ですね♪
 

シャブリを飲んでみたくなったら、こちらをチェック
wine@

 
 
 

産地ワシントンの魅力を探る ~中級編~

産地のワシントンについて初級編を未読の方はこちらもお読みください
 
また、恵比寿のwine@EBISUでは8月(終了日未定)まで3種類以上のワシントン州のワインが試飲できます。ぜひ、実際にワインを試飲して、その魅力を味わってください。
東京都渋谷区恵比寿南1-4-12 3F
試飲可能時間
平日 :16:00-21:00 ※金:-22:00
土  :12:00-22:00
日・祝:12:00-18:00
定休日/火曜日
 
 
 
 
初級編に続き、再度、先に申し上げておきますと……ワシントンワインとは、ワシントン大統領のワインでも、アメリカの首都ワシントンD.C.のワインでもありませーん!
もうご存じだと重々承知しつつ、ワシントンワインはアメリカ西海岸最北の地で造られるワシントン州のワインです。
お手頃なワシントンワインは、有名ワイン評論家や実力派ソムリエがこぞって高く評価してきました。
ワインをよく知る彼らのコメントから、注目すべきポイントを紐解いていきましょう。
 
 
 

コスパ最高!とワイン評論家のお墨付き

有名なワイン評論家のジェームス・サックリングさんが2022年に発表した「2021年版 35ドル以下のワインTOP100」に、3本も登場したのがワシントン産!
 
35ドル以下というお手頃ワインとなるとチリ産やオーストラリア産が強そうですが、全世界のワインを日々試飲してきたサックリングさんは、このTOP100の概説で
「ここにきてアメリカが躍進。とくに、ワシントン州のKヴィントナーズをはじめ文句のつけようがないものばかり」
と、わざわざワシントン州の一生産者の名を挙げつつ期待を寄せたのです。
なお、ワシントンでのワイン生産量は決して多くありません。
「アメリカではカリフォルニア州に次いで2位」だけれど、カリフォルニアの2億8700万ケース/年に対し、ワシントンは1450万ケース/年。
アメリカワイン全生産量のうち、カリフォルニアが87%、ワシントンはたった5%です。
レア産地にも関わらず、全世界で造られる35ドル以下のワインを対象としたTOP100に、サックリングさんがワシントン産を3本も選んだという事実。
それは、各国のワインラバーを「今まで気にしてなかったけど、もしかしてコスパ良すぎ?!」とワシントンへ振り向かせるには十分でした。
ワシントンワインは今、ブレイク寸前と言えましょう。
 
 
 

産地ワシントンの魅力を掘り下げたセミナーも開催

ソムリエ/ワインスクール講師として活躍する太田賢一さんもまた、ワシントンワインの秘めたる魅力を誰よりも早く掘り下げてみせたひとりです。
「世界の河川の合計流量をかきかつめた水量の10倍は、総重量2兆トンに。それが一気に流れ出したという地球上で最大級の洪水が、1億5千年前にワシントンで起こりました。さらに、大地に切り目を入れる大地震、海へ向かって流れ出た火山の溶岩、風がもたらす細かな黄土が複雑に積み重なり、区画によって土壌の質はバラバラ。『ワシントンの土壌はズバリ、〇〇です!』なんてシンプルには語れないのです」
と、太田さん。
ブドウは品種によって適した環境が違います。
だから、ワシントンのワインメーカーは自分の希望するブドウに合わせて土地を選び放題。
おかげで「新天地で自分が理想とするワインを造りたい!」と願う人たちが続々と集まり、多種多様なワインが産み出されるようになったというわけです。
シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンは当然として、メルロ、シラー、ピノ・ノワール、リースリング、サンジョヴェーゼ、ヴィオニエ……主要な品種は大概ワシントンで栽培されていることを覚えておきましょう。
もうひとつ知っておきたいワシントンならではの特徴は、フィロキセラによる害が発生しないこと。
「ヨーロッパでブドウ樹を枯らす害虫フィロキセラが蔓延し、フィロキセラへの耐性を持つ台木を導入せざるを得ませんでした。しかしワシントンは冬があまりに寒くてフィロキセラは越冬できず、ブドウ樹は自根のまま生育できます」(太田さん)
激しい気候ゆえに虫や菌は息絶え、結果として農薬や殺虫剤の使用量を極限まで抑えられるのです。
 
 

人が面白いからワインも面白い

加えて、ワインメーカーの顔ぶれがこれまたバラバラなのです。
そういえば、サックリングさんが言及したKヴィントナーズも、オーナーのチャールズ・スミスさんがなかなか濃ゆい。
ワインのラベルも、本人のルックスも、インパクトありますよね。
それは当然とばかりに太田さん曰く
「だって彼はもともと、ロックバンドのマネージャーですから」。
カリフォルニアのナパ生まれにしてはワインにまったく興味がなかったスミスさん、ヨーロッパでロックバンドのマネージャーとして各地を旅していたのですが、ワシントン州を来訪したらなぜかワイン造りに目覚めてしまったのだとか。
いろいろな意味でロックなワイン・スタイルを追求する傍ら、マネージャー仕込みの人懐っこさと面倒見の良さで、ほかのワイナリーの人たちともすぐ仲良しに。
自分のテイスティングルームで他社と合同ワイン会を行うなんて、「1人のアーティストが仲間に声をかけてロックフェス実現しちゃう」ノリです、まさに♪
 
 
一方、超クラシックなワイナリーもワシントンにはあるのでご安心を。
たとえばシャトー・サン・ミッシェルは、20世紀初頭からのルーツを持つ老舗。
多くのワイナリーがシャルドネとカベルネに舵を切っていった1970年代、透明感と凝縮感のあるリースリングで話題をさらい、白ワインの雄として名声を確立しました。
イタリアのアンティノリ、ドイツのドクター・ローゼンとコラボしたこともあると聞けば、シャトーの格式の高さが伺えます。
 
 

ワシントンはBYOの盛んな地

 

お手頃価格のワシントンワインなら、「今日はこのワインをあの料理と合わせてみよう」と気負わずペアリングにトライできるのもウレシイですね。
自分で料理を作らずとも、ワインをBYOしてレストランの料理と合わせるのは、ワシントンの大都市シアトルでもよくある光景。
ワインショップによっては店内にボトル冷却マシンが設置されていて(画像左は洗濯機ではないよ)、室温のワインも好みの温度まで急速に冷やせるんです。

ディナー前にワインショップでゆっくりワインを選び、冷却マシンですぐさま適温まで冷やしてレストランへ。
シアトルに長期滞在できたら、こんなワシントンワイン三昧な生活を体験してみたいですね!
 
 

産地ワシントンの魅力を探る ~初級編~

「あれ、ワシントンってアメリカの首都のこと?」
と思われた方、アメリカの首都“ワシントンD.C.”は、アメリカ東海岸寄り。
観光地でも人気の高いシアトルがあるのは、アメリカ西海岸の“ワシントン州(ちなみにワシントン州の州都がシアトルと思っている方も多いかもしれませんが「オリンピア」です)”なのでもろもろ、お間違いなく♪
今回は米国ではカリフォルニアに次ぐ、第二位の生産量を誇る産地「ワシントン州」の魅力を二回連載でお伝えしますね。
 
また、恵比寿のwine@EBISUでは6月~8月(終了日未定)まで3種類以上のワシントン州のワインが試飲できます。ぜひ、実際にワインを試飲して、その魅力を味わってください。
東京都渋谷区恵比寿南1-4-12 3F
試飲可能時間
平日 :16:00-21:00 ※金:-22:00
土  :12:00-22:00
日・祝:12:00-18:00
定休日/火曜日
 
 
 
 
 

新鮮な食材が簡単に入手できるシアトル

アメリカ西海岸の3大都市といえば、ロサンジェルス、サンフランシスコ、そしてシアトル(しつこいけれど、州都はオリンピア、ちなみにカリフォルニア州の州都はサクラメント)。
なかでもワシントン州はマイクロソフト社、スターバックス社をはじめ多くの大企業が本社を構え、洗練された街並みが印象的です。
もしもシアトルに旅するなら、スタジアムでシアトル・マリナーズの応援をして、スターバックス発祥の地にあやかり一号店でコーヒーを飲んで……あとは上質なレストランをハシゴしてみたい!
伝統的なアメリカ料理から日本料理、創作料理まで、シアトルにはユニークなレストランが目白押しなのです。
なにしろ近隣で採れた野菜や海の幸が豊富に揃う土地柄なので、どの店も舌の肥えたシアトルの住民たちを満足させられるクオリティです。
そして料理に合わせるのはもちろん、地元で造られたワシントンワインが定番ですよ。

 

ワイン産地としては最高な環境

ワシントン州のお隣は、もうカナダ。
「アメリカでも、かなり北のほうだな」とお分かりの通り、カナダの首都・バンクーバーにもシアトルから日帰り旅行できてしまう距離です。
ワシントン州は、フランスとほぼ同じ北緯46度に近い位置にありますが、気候はフランスのどの銘醸地とも大きく違います。
北ならきっと涼しいはずとの予想に反し、夏になるとフランスのボルドーより、さらにはカリフォルニアのナパよりも暑くなるんですよ。
というのも、太平洋沿いのシアトルはとても過ごしやすいエリアである反面、ワシントン州のワイン産地は太平洋からカスケード山脈を越えた内陸部に広がっています。
海からの湿気を含む風は高い山々に遮られ、「夏は暑く、冬は寒い」「昼は暑くても、夜になるとぐんと気温が下がる」という、人にはちょっとツライ気象条件に。
でも、この過酷な環境こそ、おいしいワインを造りたい人にとっては喜ばしい条件。
糖度と酸度どちらも豊かなブドウが収穫できる結果、凝縮感のある味わいのワシントンワインが生まれるのですから。
冬の厳寒期に発生する霜の害を防ぐため、ブドウ畑のあちこちで風車が稼働しているのもワシントンらしい風景。
 

 

ワシントンワインは高いの?安いの?

アメリカのワイン産地といえばカリフォルニア州が有名ですが、ワシントン州も負けてはいません。生産量はカリフォルニア州に次ぐ第2位をキープ、ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨンやリースリング、シャルドネをはじめとするメジャーなものがほぼ揃います。
そして気になるのは、やはりお値段。
平均的な価格はわりと控えめなのが、ワシントンワインの大きな魅力でもあるんです。
たとえば、ワインの味わいを評価する「ワインスペクテイター」で100点満点中90点以上を獲得した各国ワインの値段を10年分遡って集計したところ、フランスの平均価格は97ドル、イタリアの場合は70ドル、対してワシントン産はたった48ドルだったとか。
つまり「ワシントンワインなら、最高級に認定されたワインも他国の半額で飲めてしまうかもしれない」ってことになりますね。

ワイン産業が盛んなワシントン州のこと、ワイナリー巡りもまた魅力的。テイスティングルームやショップコーナーで、訪問客は思い思いの時間を過ごします。
同じワシントン州で造られるコスパのいいワインを手に入れ、いつも多国籍な料理とともに楽しんでいるシアトルっ子たち。
日本の私たちも、ちょっとおいしいサーモンの刺身を手に入れたとき、新鮮な野菜をたっぷり使って豪華なサラダを作ったとき、ワシントンワインを用意してみましょう。
グルメでコスパ重視なシアトルっ子にあやかり、きっとスマートな食卓を楽しめるはずです!
次回は中級編として、さらにワインの魅力をお伝えします。

ワインライフの日常はもどりつつあるのか? シャンパーニュ編

コロナ禍の過去3年は飲食店の休業など、ワイン業界も売上げに閉める外食系は苦戦を強いられる一方、「家飲み」需要は活発となったことは想像するに難くない。それによって「家飲み=リーズナブルレンジワイン」という図式から、「ハレのワイン」にシフトする動きがあった。ハレのワイン代表選手「シャンパーニュ」にもその傾向は出ている。
合わせて、改めて以下の記事もお読みいただきたい。
 
 
 
 
 
 

新たな家飲みスタイルに目覚めた?「シャンパーニュ」

2022年1月、シャンパーニュ委員会(CIVC)から2021年シャンパーニュの総出荷量は昨対比32%増の3億2200万本にのぼり、フランスではおよ約そ1億4200万本(+25%)と2019年のレベルにまで回復。輸出は約1億8000万本(新記録)と発表。
「これは2020年のコロナ禍により、主要なチャネルが閉じ、全世界的にイベントも中止など売上げ減少に転じたが、回復基調になったことを示している」とコメントも発表された。この時期、観光客はもとより、国内向けイベントもまだまだ自粛傾向にあったことを考えると自宅消費が牽引していたことを示していることは確かだろう。
 
2021年 輸出数量ランキング上位10カ国
Rank
Country
Volume 2021*
Evolutin
1
United States
34 120
+63,9%
2
United Kingdom
29 877
+40,5%
3
Japan
13 814
+28,1%
4
Germany
11 174
+10,4%
5
Belgium
10 310
+14,6%
6
Australia
9 919
+16,5%
7
Italy
9 225
+32,8%
8
Switzerland
6 128
+26,2%
9
Spain
4 434
+45,7%
10
Netherlands
3 933
+36,3%
 

 

いよいよアフターコロナ本番か?日本国内も記録的な伸び

 
 
2021年4月、エペルネの本部から、ガエル・エゴロフさん(シャンパーニ ュ名称保護、価値向上ディレクター)が来日、
シャンパーニュの今とこれからについて、プレゼンテーションの機会を設けてくれた。
 
2021年の日本向けシャンパーニュ輸出量は、1381万本(2020年を28.1%増)。輸出額も3億5400万ユーロと、前年の2億7080万ユーロから増加。
また2021年全世界向け出荷量(フランス国内含む)は2020年を31%上回る3億200万本に達し、2019年の8%上回った。
これは過去10年間で記録的な記録だという。
 
「この数字はやはり、消費者がこのコロナ禍でそれぞれ消費スタイルを見つめ直し、ハレの時だけでなく、日常生活のなかでシャンパンを開けるというスタイルにつながっていったのではないか」
 
と語ってくれた。それは数字的にも現れているのかもしれない。ホテルやレストランで酒類を提供できない時期も長くあり、それによって家飲みが広がり、消費の層が開拓された。ナイトマーケットでのシャンパーニュ人気の高さ、それはイコール高価なシャンパーニュが伸び悩んだことでもあり、輸出額は2019年(コロナ禍前)と比べて横ばいことの証明かもしれない。
 
 
また、サステイナブルが何かと注目されるなか、シャンパーニュ委員会ももちろん動き出している。ボトル重量は過去15年間で7%軽量になり、1本あたりのカーボン・フットプリントは20%減少した。ボトル1本の平均の重さは835グラム。
農薬は50%減少した。サステイナブル農法を促進していて、HVE(環境価値重視)、新たなCIVCのサステイナブル認証VDC( Viticulture Durable en Champagne)などの認証を得ている栽培面積が54%に達し、2030年までに100%達成を目標と掲げている。
 

ガエル・エゴロフさんと前シャンパーニュ委員会日本事務局代表川村玲子さん

今年こそ盛り上がる♯champagneday、待てない人は6月1日にシャンパンを!

ちょっと、気が早いかもしれませんが、毎年10月第4金曜日は「♯champagneDay」。
皆さんご存じでしたか?
 
2010年にスタートした「世界中のみんなでシャンパンーニュを楽しもう!」と、
シャンパーニュ・ラヴァーがおのおの、自宅で、パーティでシャンパンを楽しみ、その様子をSNSで「♯champagneDay」とハッシュタグをつけて盛り上がろうという全世界共通の記念日。
 
今年は10月28日です。
んー、
まだ先で忘れちゃいそうですね。こちらは、また詳細はお伝えしますね。
 
そんなワインラヴァーには、あえて理由つけてシャンパンを楽しむならば6月1日はいかがでしょう? 
この日は何の記念日かご存じですか? 
はい「真珠の日」なんです。
真珠とシャンパンなんて関係ないじゃん! と聞こえてきそうですが。
 
いえいえ、実は深い関係があるんです。
真珠はフランス語でペルル(perle)、そして、シャンパンをグラスに注いだ時に「グラスの底から上ってくる泡」をシャンパーニュ地方では真珠に例えてペルルと呼ぶんです。
また、その上ってきた泡がワイングラスの縁につくる丸い泡(グラスの縁が泡で結ばれますよね)をコリエ(collier =ネックレス)」と呼ばれているんです。
ゴージャスで美しいシャンパンだからこその表現ですよね。
 
また、アヤラのキュヴェにはペルルというシャンパンもあるし、シャンパングラスにペルルというのもあります。
真珠とシャンパンにはそんな繋がりもあるんです。
なので6月1日はシャンパン買って、その帰りに
「ミキモト(真珠でも有名なジュエリー店ね)」か「浅草橋(真珠の卸店の宝庫)」
に寄って目の保養して、シャンパンとチーズでシャンパイ(乾杯)しましょう!
 
 
おっと、お家で飲むなら
こちらで是非!
 

カリフォルニアワインの魅力、大発見 Vol.5

1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で28回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
 
 
 
カリフォルニアワインの法則
「飲んでハッピーになるワインは、 育った環境もハッピー」 に迫る!
 
 
 
 
おいしいカリフォルニアワインを飲めば、誰だって笑顔になるのがお約束。
ところで、そのワイン自体が笑顔に囲まれて造られているという事実、アナタは知ってましたか?
「笑顔のワインが笑顔に囲まれ……?ナンノコッチャ?」
と思われるでしょうが、ワインメーカーや畑の周囲に住まう動物たち、森や大地にいたるまで、あらゆるものが健康的でハッピーな状態を保つよう、カリフォルニアは州をあげて目指してきた歴史があるのです。
 
 
 

豊かな自然は人が守ってきた

今や日本の食卓にすっかり定着したカリフォルニアワイン。
きっと、自然豊かな環境でブドウが育っているんだろうな、なんてイメージはすぐに沸くはずです。
けれど、「自然豊か」は、けして「手を付けずほったらかし」ではありません。
いくらアメリカ広しといえど、農作物をできるだけたくさん生産したいと願う人が出現すると、広大な森があっという間に畑へ転換されてしまいます。
でも、二酸化炭素を吸収する森が減ると地球温暖化につながるのは、誰もが知る話。
そこで、自分が購入した土地の一部をブドウ畑用に開墾し、残りは森のまま残しておくようなワイン生産者が、じつはカリフォルニアに大勢います。
自分の利益だけを追うのでなく、グローバルな視点で将来の地球環境を見据えた生産者たちは、今できることからアクションを起こしているのです。

 

 

 

耕さないのもCO2排出防止のため

石炭を大量に使用しはじめた産業革命以来、地球温暖化は一気にすすみました。
予測によると、2100年には何の対策もしないままでは4℃以上上昇、現在考えられている気候政策をやったところで2.7~3.1℃の上昇は避けられないのだとか。
いっぽうカリフォルニアワイン協会では、上昇を1.5℃までに食い止める目標を立て、厳格な脱炭素化に取り組んでいます。
運送の燃料を減らすためボトルを軽量化したり、トラックやトラクターを電動に切り替えたり、と各ワイナリーが行う脱炭素化活動は様々。
太陽光発電パネルを備えたワイナリーも急増していますよ。
また、ちょっと不思議なのは「畑をむやみに耕さない」という試みです。
草木が大気から吸収した二酸化炭素は、根を通って地下に蓄えられますが、深く掘り起こすと、その二酸化炭素が大気中に逃げてしまうのだそう。
そこで、畑はむやみに掘り起こさず、草を生やしておく「カバークロップ」で二酸化炭素を土壌に蓄え続ける方法も進められています。
さらに加えて、自然にやさしい取り組みをしているカリフォルニアの人たちは、もちろん人への配慮も欠かしません。
ワイナリーで働く人々には健康や生活水準を保証するのは当然として、近隣の住民たちとはイベント参加や寄付金などで積極的に交流し、ワイン産業に親しみを持ってもらえる働きかけをしています。
 
 

カリフォルニアワインの同志は淡路島にも

 
カリフォルニアワイン業界全体での取り組みに触れ、ふと思い浮かんだのは淡路島。「大企業のパソナグループが移転」と話題になった、あの島です。パソナグループは人材派遣や教育をはじめとした会社なのですが、新入社員は約1ヶ月間淡路島に入り、全員が農業研修を受けるほど、農を核とした食の価値を社員全員で共有しているのだとか。淡路島は、遠い昔から朝廷へ食材を供給していたほど、農地としての環境に恵まれています。
その地元食材を提供する場として、パソナグループはレストランやカフェを用意。
バイザグラス・プロモーション2022参加店でもあるオーベルジュ(宿泊型レストラン)3軒が集まる「フレンチの森」でも、豊富な野菜、高級な淡路ビーフなど盛りだくさんの地元食材で来訪者をもてなします。
 
 
 
3軒のうちのひとつ、ヌーヴェル・キュイジーヌが魅力の「プランス・エトワール」でソムリエを務める水本崇さんは、カリフォルニアワインと自店との共通点をお客様へ伝えてきました。
「カリフォルニアには、自社農園で野菜を作っているワイナリーがありますよね。カリフォルニアワインの気候変動対策も興味深いですし、私たちの行っている地産地消の話も含めながらお客様へご説明しますと、とてもご共感いただけるんです」
ちょっと面白いのが、淡路島の野菜とカリフォルニアワインのマッチング!
「淡路島の野菜は、糖度も栄養価も高い。だから、果実味豊かなカリフォルニアワインとのペアリングをオススメしています。淡路名産の玉ねぎを使った料理に合わせ、フルーティなカリフォルニア白をお出ししますと、お客様はビックリされて喜ばれます。また、出汁が濃厚な魚介料理はローダイ産の赤ワイン、ジンファンデルとも合わせられます」
魚料理なら白と思いきや、旨味たっぷりのひと皿なら、深い味わいのカリフォルニア・ジンファンデルでちょうどいいバランスがとれるのです。
 
淡路島の食とカリフォルニアワインが見事にリンクしたのは、どちらも未来をハッピーにしたい思いであふれているから。
洗練されていて、かつリラックスできるカリフォルニアワインの理由が、なんとなく見えてきた気がしませんか?
このサステイナビリティにまつわるトピックを知っておくと、次にカリフォルニアワインを飲むとき、またひとつステキな笑顔が生まれそうです。
 
 
 
 

カリフォルニアワインの魅力、大発見 Vol.4

1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で28回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
 
 
 
 
 
グルメ情報通に聞く、バイザグラスのイイところ
 

東京都内のグルメどころを年間400軒以上も訪問する、フードアナリストのハツさん。
「これぞ!」と思うレストラン情報を、ブログやツイッターで惜しみなく発信してきました。
そんなハツさん、じつはけっこうお酒もイケるのです♪
食事のお供として愛飲しているのは、もっぱらワインだとか。
当然、カリフォルニアワインのバイザグラスもハツさんは体験済みです。
ならばハツさん、ぜひバイザグラスの正直な感想を聞かせてください!
 
 

産地別に飲み比べてみました

あの~私、むちゃくちゃワインに詳しいわけではないんです。
グルメ好きのコミュニティ「東京グルメサロン」を主宰しているんですが、ソムリエの資格を持っている人が何人もいるので、その方々にワインを薦めてもらうばかり。
また、最初から料理とワインがセットになっているペアリング・コースは頻繁に楽しんでいますけど、自分から料理に合わせてグラスワインを選ぶ経験は、ほとんどありませんでした。
なにしろ、ひとりでボトル2本近く飲めちゃう体質でして、グラスでオーダーする機会がまずなかったんです(笑)。
とはいえカリフォルニアワインのバイザグラス・プロモーションはとても気になっていましたので、あらためてグラス単位であれこれ飲み比べてみることに。
先日、wine@magazineの記事を読んでいたら、紹介されていた恵比寿のイタリアン「Archan」に行きたくなり、急遽そちらでバイザグラスを堪能してきたんですよ。
「この料理と合うバイザグラスは?」とお店のスタッフに相談できるから、私にワインの知識がなくても安心して飲み進められましたね。
また、グラスごとにあれこれワインのお話をしてもらえて、いつも以上に会話が弾んだのが印象的でした。
ナパやソノマといった有名な産地のほか、ローダイなど新たな産地に触れる経験ができたのもうれしかったです。
もともと白ワインやオレンジワインが私の好みで、なかなか赤ワインを頼む機会がありませんでした。
そこで、そんな私の好みを踏まえてお店の方がオススメしてくれたカリフォルニアの赤が、まったく重くないピノ・ノワールで飲みやすかった!
逆に、樽の効いた白ワインはチーズや肉を使った濃厚な料理に負けないほどパワフルで、カリフォルニアにはいろいろなタイプが揃っているのだな、とあらためて実感しました。
 
 

合わせる料理は自在!な「カリフォルニアワイン」

私のなかで、カリフォルニアワインってちょっと高級なイメージもあったんですよ。
でも調べてみたら、どのバイザグラス参加店もリーズナブルでコスパ抜群。
お店に行くとボトルで7~8千円くらいまでのワインを頼む私にとって、価格的にちょうどいい!
イタリアンやフレンチのようなシックな高級店のほか、焼鳥や焼肉といった気取らない料理店にもフィットしやすい価格帯ですよね。
次は、以前訪問したことのある「ベンジャミンステーキハウス六本木(関東・甲信越)」で、おいしいステーキとシーフードにバイザグラスの赤と白を合わせつつ飲み比べしてみたいです。
カジュアルなバー「あじる亭Annesso(関東・甲信越)」ならチーズに白、お肉に赤と飲み分けして、「wine bar Quintet(関東・甲信越」は2軒目に足を運びグラスワインだけでシッポリ……と、どんどん夢が広がります。
 
 
 
 
気分に合わせて少量ずつオーダーできるグラスワインは、休日にもピッタリなんですよ。
天気のいい日、昼からバイザグラスをテラス席とかで飲めたら最高ですね。
そして何軒もハシゴしてゆるゆると過ごせば、シアワセな休日に。
そういえば、あまり量が飲めない方なら、友人同士でお互いのグラスワインをちょっと交換してみたりすると、さらに多種類のワインにトライできますよね。
ワインって飲み比べると味の個性がすごく把握しやすいもの。
このバイザグラス・プロモーション中、皆さんにはできるだけたくさんのお店を訪問してもらいたいです。
なお、このプロモーションは毎年恒例のイベントで、今年で28回目とか。
ホントは期間限定でなく、1年中ずーっとやっててほしいなぁ。
 
 
 
 

Profile
ハツ(伊藤初美)さん

  
マーケティング業のかたわら、フードアナリスト、グルメブロガーとして活躍。各店の情報を分かりやすい短文でまとめて発信し、店選びの迷子たちを導く救世主となる。東京グルメサロン主宰。
https://twitter.com/hatsu823
 
 
ハツさんのほか、バイザグラス参加店を訪問したグルメな方々の声
 
 
カリフォルニアワインをバイザグラスで!
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション特設サイト
 
バイザグラスで楽しめる店を探してみよう
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション参加店リスト
 
カリフォルニアワインをもっと知りたくなったら
カリフォルニアワイン協会
 

カリフォルニアワインの魅力、大発見 Vol.3

1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で28回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
 
 
 
 
 

旬なバイザグラスで〝飲み活″! とっておきの店3軒へ

未訪問のレストランやバーって、「店内の雰囲気は?」「料理は実際、どんな感じ?」と気になりますよね。
なら、カリフォルニアワインのバイザグラス・キャンペーンをきっかけに入店してみませんか?
グラスワインが充実している今なら、1杯だけのためにフラッと立ち寄れるし、数軒ハシゴだってできちゃいます。
キャンペーン参加店はどこも、感度の良い人たちが集まるカリフォルニアさながら。
肩ひじ張らず、センスの良さを堪能できる飲食店ばかりです。
wine@編集部オススメの3軒をチェックすれば、ご無沙汰気味だった〝飲み活″をアナタも再開したくなるはず、です!
 
 
 
 

大人数グループOKなグリル・ダイニング
「用賀倶楽部」

ゆったりとした住宅が連なる街中に、ふと現れる異国の空間。
カリフォルニアの1区画をそのまま運んできたかのような「用賀倶楽部」、ココはステーキ好きの聖地なのです。
アメリカンビーフと和牛のどちらもジューシーに焼き上げられ、ランチ時になるとボリュームたっぷりなステーキを求めて外国人客の姿もちらほら。
週末には、昼からテラスでゆるゆるとワインを飲むご近所さんや、大テーブルでステーキをシェアしながら各自好みのグラスワインを選ぶ大家族グループで賑わいます。

カリフォルニアスタイルの店だけに、約80種のワインストックは当然カリフォルニアワインが中心。
バイザグラス・キャンペーン中は、カリフォルニアワインだけで常時6種類ほど用意され、銘柄は日によって変化します。
なかでも、ステーキに合うジンファンデルやカベルネ・ソーヴィニヨンは大人気だとか。

「ご自宅でも西海岸さながらのステーキとワインを楽しめるよう、最近は料理のテイクアウトのほか、店の一画でワインショップもスタートさせました」

と語るのは、マネージャーの藤枝健司さん。

「お店ではバイザグラスで味を試していただいた上で、帰り際にお好みのワインボトルをお土産になさっては。カリフォルニアワインのいいところは、品種名が明記してあり味わいが分かりやすいこと。また、ラベルが楽しいものも多いですよね」
 
 
日替わりのバイザグラスは80mlと120mlが選べ、1杯800円~2,000円。赤ワインが多めだが、樽香の効いた白「ブレッド&バター シャルドネ」も塩コショウ風味の肉にはピッタリ。
 
脂身と赤身のバランスが絶妙な、L-BONE サーロインステーキ(450g/ 8,800円)。ミディアムレアの焼き加減へ、店オリジナルの和風玉ねぎソースを絡ませて。
 
SHOP DATA
用賀倶楽部
東京都世田谷区玉川台2-17-16 世田谷マイスターハウス 1F
03-3708-8301
11:00~15:30(14:30 L.O)、17:00~22:00(21:00L.O)
無休
 
 

女性ひとり客もリラックスできる隠れ家
「Bar Brown TOKYO」(バーブラウントーキョー)

 

3.8mの天井高ならではの開放感、ブラウン系でまとめられたインテリアと随所に設置された本棚が醸し出すリビング的ニュアンス。
そこへ、

「えっ、タコ焼?」

と意外なオツマミが登場するから、この店は侮れません。

今年で9年目を迎えた「バー・ブラウン」は、仕事帰りにフラッと立ち寄りクールダウンできるスポットです。
もちろん通常のバーのようにウイスキーやビールも楽しめますが、店奥のワインセラーで出番を待つワインはなんと約300本以上。
頻繁に渡米するオーナー、鎌田雅彦さん自身がワイン愛好家であることから、カリフォルニアワインも舌の肥えた客たちを満足させるラインナップなのです。
バイザグラスで提供されるワインは、赤白それぞれ2種類、スパークリング1種が基本。
ワイン単体でも飲み疲れしないよう、パワフル過ぎないカジュアルなタイプが並んでいます。

虚を突かれるオツマミはタコ焼のほか、山形出身の鎌田さんにちなんだ山形名物の蕎麦なんて1品も。
「オーセンティックなスペースで、ちょっとした抜け感のある食をオーダーできる」というワクワク感に惹かれ、ひとりでブラリと来店する女性客も少なくありません。
バーと聞くと緊張してためらってしまう人は、まずこの店からスタートしては。
バイザグラスを目当てに、足を運んでみてくださいね。
長年注目してきたのが、ローダイ産の「オークリッジ・ワイナリー オールド・ソウル」。白のシャルドネは高級ワインに匹敵する品質、赤のピノ・ノワールは少量ブレンドしたジンファンデルがアクセントに。
 
なめらかな舌触りのタコ焼き(10個1,000円、20個1,800円)は、本場・岸和田仕込みのお店で腕を磨いた落合店長が30分近くかけてジックリ焼き上げる。入店してすぐ食べたい常連客は、予約電話時にオーダーしておくのだとか。
 
SHOP DATA
東京都渋谷区恵比寿南2-25-3 EBISU HANA BLDG B1
03-6303-0301
18:00~
日休
チャージ500円
 
 

仲良しな2人で行きたい古民家イタリアン「Archan」(アーチャン)

木目と漆黒の天然素材を基調とした古民家に入ると、外の喧騒から一気に静寂の世界へ。
上質なイタリア料理に舌鼓を打つ優雅な時間を過ごせるのが、恵比寿「Archan」です。
料理はその日に仕入れた新鮮な食材をベースに構成。
ライトアップされた庭の樹々だけでなく、皿からも季節感が伝わる料理構成が心肉い・・・あっ、いや、心憎い!
ついウッカリ「肉い」としてしまったのは、肉を知り尽くしたシェフ・鈴木敦さんによる調理のすばらしさゆえ。
さらに、鈴木シェフはソムリエ資格も取得しているため、料理とワインのペアリングに絶対の信頼感を寄せられる店なのです。

バイザグラス・キャンペーンに向けて、ワインはブドウ品種の多様性をテーマにセレクト。
太陽に恵まれたカリフォルニアらしさをストレートにイメージできる、果実味やブドウの力強さを感じられるアイテムを中心としています。
だから、旨味が口中に長く残る滋味深い肉料理とは合わせやすいものばかりなのですね。

1階にはカウンター席(目の前で仕上げられる料理の香りだけでカリフォルニアワインが進んでしまいそう?!)、2階には4名まで利用できる個室が2つ備わり、親しい人との時間を過ごすにはうってつけ。
昨年3月にオープン以来、デートや少人数接待の予約がひっきりなしというのも頷けます。
「日本的な古民家でイタリア料理&カリフォルニアワイン」と3か国のカルチャーが違和感なく溶け込んだ美味な夜、いちどぜひ体感してみて!
 
バイザグラスは白とロゼで2~3種、赤2種。シャルドネ、アルバリーニョ、ピノ・ノワール、シラー、ジンファンデルなどなど多彩な品種のなかから日替わりで提供。1杯950円~1,300円。

黒毛和牛のフィレ3,800円、お肉たっぷりのミートソース1,400円。おすすめはパスタとメインの肉料理に冷菜、前菜、デザート、カフェ、パンがセットになったお得なコース(一人5,500円 ※メインが黒毛和牛フィレの場合+1,000円)

SHOP DATA
東京都渋谷区恵比寿4丁目24-3
17:00~23:00
日休
 
 
 
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション特設サイト
 
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション参加店リスト
 
カリフォルニアワイン協会

カリフォルニアワインの魅力、大発見 Vol.2

1995年よりスタートした「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」も今年で27回目を迎えました。カリフォルニアワインの多様性を知るにはバイザグラスで様々の品種を味わうのが一番。5月末まで開催されている「バイザグラス・プロモーション」の開催店舗は首都圏中心に全国で展開されています。カリフォルニアワインとお料理のマリアージュもぜひお店でご堪能ください。
 
 
 

 

2022年は産地ローダイを堪能しよう!

街を走るパトカーのドアにはブドウのマークがあしらわれ、いくつかの高校では「生徒のためのブドウ畑」を用意―――ワイン造りとともに発展したカリフォルニアのローダイは、地元民のワイン愛があふれているエリアです。 そんなローダイで産まれたワインを近年、日本の飲食店やワインショップでもチラホラ見かけるようになりました。 なぜ、今、ローダイなのか? ヒミツを紐解いていきましょう。

近年大注目の産地ローダイ

 
ちょっとしたワイン通なら、カリフォルニアのワイン産地としてナパやソノマはよく知っているはず。
なら、ローダイはどうでしょうか。
ナパとソノマにほど近く、サンフランシスコ湾からそのまま内陸方向へスライドしたところに位置するローダイ。
内陸へ入れば入るほど砂漠化するアメリカですが、カリフォルニア湾から川を遡って涼しい海風が吹き込むローダイは、ブドウの生育にはもってこいの環境です。
 
 

ローダイ人気が高まる理由2つ

ナパやソノマの次にローダイがブームになりつつあるのは、ローダイが長年培ってきたユニークさに多くの人たちが気づき始めたから。
ユニークな理由のひとつは、品種の多様性です。
イタリア系移民はイタリア系品種を、ドイツ系移民はドイツ系品種を……とアイデンティティを大切にしつつブドウを植えていった経緯があり、いまでは100種以上のブドウ品種が栽培されています。
シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンなど有名品種が圧倒的な栽培面積を占めるカリフォルニアにおいて、この“品種図鑑っぷり”は珍しいことなのです。
 
 

さらにもうひとつの理由が、ご長寿なブドウ樹の存在

ときに100歳越えというとてつもない高齢のブドウ樹が、そこかしこに残ります。
1920年から続いた禁酒法時代にあっても先祖代々のブドウ畑を大切に守り抜いた人たち。
20世紀初頭に全世界で猛威をふるったフィロキセラの被害を受けにくかった土壌。
そういった条件に恵まれたローダイの畑に立ち、古樹ならではのゴツゴツとした太い幹を間近で眺めれば、長年の風雨に耐え根を張り続けてきた歴史が伝わってきます。
古い樹になると、若い樹と比べてブドウの収穫数は少なくなるものの、その実を使ったワインは「味わい深い」「オトナの味がする」と高く評価されています。
もし、ローダイ産で「OLD VINE」とラベルに記載されたワインボトルを見つけたら、それは古樹から収穫されたブドウを使ったもの。
いちどは飲んでおくべき価値アリ、です!
たとえば、アメリカの代表品種あるジンファンデルも、ローダイの古樹から収穫されたブドウを使えば、パワフルさと同時に落ち着いた表情も見せてくれるワインとなるんです。
ボリューミーな味わいのジンファンデルは、ジューシーな肉をはさんだハンバーガーが定番のペアリング。
ちょっと変わったところでは、花椒を効かせた麻婆豆腐なんてのもピッタリです。
心地よいジンファンデルの果実味が、花椒でしびれた舌をやさしく包んでくれますよ。
 

 

誰よりも早い環境問題への取り組み

 
ローダイは、世界でもいち早くサステイナビリティに意識を向けたエリアです。
「限りある水資源を大切にする」「周辺に住む動物たちやブドウ畑で働く人たちの健康を考える」「近隣住民と連携」「胸を張って子や孫の代へ残せるブドウ畑を」……といったサステイナビリティの考え方は、近年ようやく世界各地で共有されてきましたが、ローダイの生産者たちが最初に取り組んだのは、なんと1990年代初め。
ローダイの生産者たちが一丸となって勉強会を開き、環境問題研究家も巻き込みつつ皆で共有していた思想が、2005年には公的に「ローダイ・ルール」として確立し、サステイナビリティを目指すほかの産地にとってのお手本となりました。
そして現在、カリフォルニア全体を通して見ると、全ワイナリーの8割が何らかのサステイナブル認証を受け、環境にやさしいワイン造りを実践しています。

18世紀からワイン造りがスタートして以来200年以上の歴史があるカリフォルニアは、伝統国としての風格と、新しいスタイルのワインを次々と産み出す創造性を兼ね備えています。
古樹をいたわり守り続けながら、サステイナビリティの実現へ向かって果敢にアクションを起こしたローダイこそ、まさに「カリフォルニアのなかのカリフォルニア」なのですね。

 
 


ローダイワインをバイザグラスで楽しめるお店探しはコチラ

https://calwines.jp/btg22/shop/#lodi

 
カリフォルニアワインをバイザグラスで!
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション特設サイト
https://calwines.jp/btg22/

カリフォルニアワインをもっと知りたくなったら
カリフォルニアワイン協会
https://calwines.jp/