ワイワイと外食でワインを楽しむのがまだ難しい日々。「家飲みで日常的に楽しむワインは、手頃な価格でおいしいものを選びたい」と皆さんも思っているのではないでしょうか。
そこで今回は、1,000円台限定で絶対に外さないワインを10本ご紹介!ワインの知識に長けている有名ソムリエ(WINE SELECTORS)が厳選した“コスパワイン”のみをご紹介します。
家ごはんのメニューも想定しながら、スパークリング、白、ロゼ、赤のオールジャンルからおすすめをセレクトしています。
WINE SELECTORSとは
ワインの知識に長けている有名ソムリエやシェフが、季節や様々なシチュエーションに合うおすすめのワインを紹介。ソムリエやシェフの普段は見えないプロフィール(出身、休日の過ごし方、好みの料理など)も分かるので、自分好みのワインを選ぶ強い味方になってくれます。
■詳しくは こちら
【スパークリング】ならこの2本!
シュワシュワっとした口当たりは、1年を通じて人気ですが、特に暑い季節には必須のワイン!高価なシャンパンはちょっと無理ですが、「家飲みには十分!」「2,000円でおつりがくると思うとリピートしたくなる!」という、高品質なスパークリングワインを2本ご紹介します。
これぞ王道のカバ、その魅力を再認識する!
決して奇をてらわず、実直に。そんな生産者の誇り高き精神がひしひしと伝わってきます。パレリャーダ、マカベオ、チャレッロの伝統的な品種構成に、シャルドネのストラクチャーをプラス。
決してメジャーな生産者ではありませんが、いぶし銀の魅力、カバの魅力がしみじみ伝わってくる1本です。
後味に心地よい苦みがあるので、山菜の天ぷら、魚介のフライ、鶏ささみともやしのナムルなどと好相性。「バランスが良い」って、こういうことなんです!(WINE@トップソムリエ 櫻井一都)
太陽が似合うイタリアの赤い泡
赤い果実のアロマに、シュワシュワした泡の刺激で爽快感のある後口。プラスティックのカップで飲んでもおいしい、お手頃価格な1本!
BBQには、ランブルスコと心得てください。特に、このワインは味わいがドライで重さが残らないので、生ハムやサラミはもちろん、豪快に焼いた肉料理の脂もすっきりさせてくれます。
甘辛い味付けにも合うので、締めはソース焼きそばで。揚げ物にもオススメです!(WINE@トップソムリエ 矢野航)
【白ワイン】ならこの3本!
さっぱりした料理との相性が良い白ワイン。暑い季節は樽の香りが効いたコク豊かなタイプよりも、キリッと冷やして、スッキリ爽やかに楽しめるものを!おすすめの3本はこちらです。
日本の夏を鮮やかに彩る、ニュージーランドの白
こちらは、ニュージーランドを代表する造り手。パッションフルーツやレモングラスなどのハーブの香りが心地よく、果実味はジューシーで充実感があります。
酸味も美しく、直線的なインパクトを与えてくれので、親しみやすく、飲み疲れのしないワインです。
ライムやパクチー、ショウガなどを効かせたアジア系料理にぴったりの1本。生春巻き、バインミー、シンガポールチキンライス、魚介のマリネ…テイクアウトやデリバリーのエスニック料理とカジュアルに合わせましょう。(WINE@トップソムリエ 野坂昭彦)
魚介好きなら押さえておきたい、海のニュアンスを持つワイン
レストランのペアリング提案でも、アルバリーニョは頼りになるブドウ品種です。
ポルトガルは青魚などの魚介を食べる食文化があり、日本の食卓への親和性が高いため、ポルトガルワインも和食に合わせやすい。ワインの後味に残るほのかな塩味が、料理にうまく寄り添ってくれます。
このワインは、カジュアルラインの価格ながら、クオリティが抜群。牡蠣のアヒージョ、魚介のマリネ、オイルサーディン、寿司…海の幸が好きな方には、ぜひ知っていただきたいと思ってセレクトした1本です。(WINE@トップソムリエ 田邉公一)
スペイン生まれ、気分爽快すっきりワイン!
すっきり爽やかなワインは数あれど、このワインのフレッシュ感と親しみやすさは、他の追随を許さない。単に爽快感があるのではなく、しっかりした構成を持っているのが特徴です。
柑橘の皮やハーブの香りに丸みのある酸。気分が浮き立つ春から夏まで、心地よく過ごすのにうってつけの味わい。
グリーン系の香りがあるので、野菜料理とともに。程よいボリューム感は、海老が入ったタイ料理のヤムウンセンや中華の春雨サラダなど、辛さや香りにアクセントがあるものとも好相性です。(WINE@トップソムリエ 櫻井一都)
【ロゼワイン】ならこの2本!
欧米では近年、ロゼワインが大人気。特に夏は、冷やしたドライなロゼを飲むのが、ワイン好きの証だとか。白ワインと赤ワインの両方の要素を持つので、合わせる食事の幅が広いのも魅力。家飲みでも大活躍すること、間違いなし!の2本をご紹介します。
充実のクオリティ、説得力のあるロゼ
世界に誇る高品質スパークリングワインの造り手として、多くの賛美を浴びてきた南アフリカのグラハム・ベックが手がけるロゼ。造り手の手腕やストーリーに目を向けるのも、ワインの楽しみです。
しっかり冷やして、気を遣わずに飲めるロゼ。ピンクグレープフルーツやフローラルな香り、ほのかにマッシュルームの印象。
カジュアルなのに、単調ではないから、スモークサーモン、フレッシュトマトと生ハムのサラダ、海老のシュウマイといった家ごはんの時でも重宝します。(WINE@トップソムリエ 田邉公一)
元気いっぱい!グラマラスなロゼ
南イタリアらしい、完熟した果実のエネルギーがたっぷり。ブラックベリーや赤パプリカに、アニスなどのオリエンタルスパイスのニュアンス。
「プーリア州=安酒エリア」のイメージをお持ちの方もまだ多いと思いますが、優れた生産者も続々登場しています。この単調ではない力強さ、肉好きなら味方につけておかないともったいない!
家飲みなら、肉々しいソーセージや豚肉の生姜焼き、焼鳥などに合わせて楽しんでみてください。(WINE@トップソムリエ 矢野航)
【赤ワイン】ならこの3本!
「夏バテ防止にパワーをつけよう!」「暑くてもガッツリ系の料理が食べたい!」…そんな時、ワイン好きなら赤ワインを飲まないわけにはいきませんね。安いだけじゃない、味わいにも絶対の自信あり!という3本を紹介します。
チリ=コスパではない!超ハイクオリティワイン。
世界的名声を誇る醸造家2人(チリの名醸造家フェリーぺ・トッソ氏とオーストラリアの名醸造家ジョン・デュバル氏)のドリームチームで造られただけあり、完成度は間違いなく世界レベル。
香り豊かで、ブラックベリーやリコリス、ビターチョコレート、樽に由来するヴァニラ香が感じられます。単に力強いのではなく、すべての要素がバランスよくコントロールされ、満足度の高い味わいです。
焼肉、タレの焼鳥、ビーフシチュー、プルコギにピッタリ。コスパだけでなく味わいで勝負できるチリワイン、注目して損はありません!(WINE@トップソムリエ 野坂昭彦)
スペインのピノ・ノワール!?「メンシア」を知る1本
メンシアというブドウは、いわば“ザ・スペインワイン”とも言うべき品種で、今のスペインを理解しようとする時には外せません。よく「スペインのピノ・ノワール」と称されますが、このワインにはそれ以上のクオリティがあると思います。
赤系果実が香り、味わいは緻密でしなやか、キュートな酸も魅惑的。ビエルソという産地の個性も巧みに表現されていて、軽やかでフレッシュな味わいが存分に楽しめる仕上がりです。
この軽やかさに寄り添わせるには鶏料理がおすすめ。鶏の照り焼は王道のマリアージュです。それ以外ではパテ・ド・カンパーニュも良いでしょうし、あるいは青椒肉絲などを合わせてもユニークなペアリングになります。(WINE@トップソムリエ 櫻井一都)
モンタルチーノのメッケモン!コスパの高い1本
トスカーナ州シエナ県のモンタルチーノは、イタリアでも指折りのワインの名産地。この名産地の、この見事なブレンドで、この熟成感で、このお値段は、まさにお買い得!自信を持って、「モンタルチーノ1番のコストパフォーマンス」とおすすめできます。
実は、現地でこのワインと出会い、衝撃を受けて、住所を調べて伺ったという思い出があります。エッジに褐色を帯びたグラデーションのあるガーネットの色調。ダークチェリーやオリーブの香りに、グローブなどの甘いスパイス香が加わる見事な構成です。
家飲みなら、ローストビーフをお取り寄せして、キノコのソテーなどを添えて合わせてみてはいかがでしょう?(WINE@トップソムリエ 矢野航)
WINE@トップソムリエたちがおすすめする1,000円台限定で絶対に外さないワイン10本、いかがでしたでしょうか。どれも、ソムリエたちの“ワイン愛”がたっぷり詰まったワインセレクトになっています。在庫切れの場合は、ご容赦ください!
シリーズ「家飲みをもっとおいしく」では、他にも、カレー×ワイン、缶詰フードとのペアリング、残ったワインの保存と活用など、お役立ち情報満載の記事を展開中。ぜひ、そちらも活用いただき、家飲みでワインを存分に楽しんでください。