「ワインに興味はあるけれど、どれを選んだらいいのかよくわからない」 「レストランやワインショップでも、よくわからないから適当に頼んでしまう」・・・そういう方って結構多いですよね?
ワインという飲み物は、紀元前8000年頃からあるとも言われ、ウンチクもたくさん語れてしまう、奥深いお酒。でも、ひとまずそれは置いておいて、まずは“ワイン超ビギナー”のために、おいしく、楽しく、気軽にワインを選ぶヒントやコツをご紹介します。
初回となる今回は、白ワインに注目。「白ワイン」と一口に言っても、実はさまざまな香りや味わいがあります。いくつかフルーツを挙げますので、まずは好きなフルーツを選んで、そこからワインを辿ってみてください。
この記事の目次
ライム・レモンが好きな方は…
酸味がキリっとした柑橘。口の中をサッパリとさせてくれるライムやレモンは、気分まで爽やかにしてくれるフルーツですね。シャープな酸味と爽やかなシトラスの香りが好きな方は、白ワインでも同じ要素を持つものが好きなはず。
キリッとした酸味がある白ワインは、高緯度の冷涼な気候で育まれたブドウから造られることが多いもの。緯度が低いエリアでも、標高が高い産地や寒流の影響によって温度が比較的低い地域では、酸味の際立つワインが造られます。
代表的な例で言えば、フランスのシャブリ地区でつくられるシャルドネ、ロワール地方のミュスカデ、アルザス地方のリースリングといったブドウ品種のワインがあります。
グレープフルーツが好きな方は…
ライムやレモンよりはおだやかな酸味で、ちょっぴりほろ苦いグレープフルーツが好きな方は、同じくらいの緯度でも南半球の白ワインを試してみるといいかもしれません。
代表的なもので言えば、ニュージーランドやチリの白ワイン。なかでもソーヴィニヨン・ブランという品種のワインがおすすめです。ミントやタイムのようなフレッシュハーブのニュアンスも楽しめます。
桃やアプリコットが好きな方は…
酸味がまろやかで、ジュワッと甘い桃やアプリコット。「酸っぱいのは苦手で、フルーティな味が好き」という方は、温暖な地域で造られる白ワインがおすすめ。冷涼な地域でも、急斜面で日照量が多いところでは、酸味が穏やかになることもあります。
また“フルーティ感”は主に、ブドウの“完熟度合い”によって左右されます。フルーティ感が強いワインは、完熟度合いが高いブドウからつくられるというわけです。
特に、桃やアプリコットが好きな方におすすめなのは、ヴィオニエという品種のワイン。フランス南部コート・デュ・ローヌ地方などで有名な品種です。
ライチが好きな方は…
フルーティで、さらにバラのような香りもあるライチ。中国南部が原産地で、楊貴妃がこよなく愛した果物としても有名なこともあり、特に女性に人気のフルーツかもしれません。
そんな“ライチ好き”の方に、ぜひ一度試していただきたいのが、ゲヴュルツトラミネールという品種のワイン。フランス・アルザス地方のものが有名ですが、最近はアメリカ・カリフォルニアやチリなど、より温暖な地域でも造られています。
パイナップルやマンゴーが好きな方は…
トロピカル感あふれるパイナップルやマンゴー。「酸味は苦手で、芳醇な甘みが大好き!」という方には、温暖で陽が燦々と降り注ぐエリアの白ワイン、例えば、アメリカ・カリフォルニアやオーストラリア・マーガレットリバーのシャルドネあたりがおすすめです。
また、パイナップル好きであれば、熟度の高いブドウを原料にやや甘口につくられた、フランス南西地方ジュランソンのワインも一度試してほしいワイン。さっぱりめのデザートワインとしても楽しめます。
白ワイン選びのポイントは「酸味」と「フルーティ感」
自分の好みのフルーツが持つ香りや味わいが分かれば、おいしいワインに一歩近づくことができます。そして、白ワイン選びでは「酸味」と「フルーティ感」がポイントになることが分かってきたかと思います。
そこで、最後に「酸味」と「フルーティ感」を軸にしたマトリックスをご紹介!より具体的なワイン探究ができることでしょう。
ワインショップやレストランでもし悩んだら、予算と合わせて、自分好みのフルーツの特徴的な香りや味わいを店員やソムリエの方に伝えてみてください。きっと、おいしいワインにたどり着けるはずです。